Bach 11Cの予備マウスピースのつもりで買ったBach 6-3/4Cですが、しばらく吹いているうちに唇に馴染んでとても良い感じになって来ました。唇へのフィット感は11Cよりも良い感じです。更にグリップ感のような唇でマウスピースを握っている訳ではないけど、唇でギュッとマウスピースを掴めているかのような感覚もあります。要するに唇とマウスピースがピッタリ合致して一つの振動体として合体出来ているような感覚です。この感覚は以前使っていたStork NY7Cにも同じ感覚がありましたが、それ以上のしっかりとしたグリップ感があります。自分の唇とマウスピースとの相性を判断する上で最も重要なのがこの「グリップ感」で、唇との一体感が得らるマウスピースは、ストレスなく自分の思い通りに自由に演奏出来ますし、ミストーンも少なくなります。
6-3/4Cは11Cよりカップ容量が大きい分だけ、大音量が出しやすくダイナミクスレンジが広くなり、より音楽表現も幅も広がりそうです。ただし、その分だけ体力も消耗すると思うので、長時間演奏時の耐久力が課題になって来そうですが、6-3/4Cでの耐久力については、実際に長時間演奏してみて検証してみたいと思います。音色もクラシカルで端正な響きが基本にありつつ、大音量ではトロンボーンらしい豪快な音も出せるので、大変気に入りました。文章で説明するのは難しいのですが、6-3/4Cは雑音の少ない澄んだ音色傾向で、対して11Cは少し雑音成分の混じったジャジーな音色傾向です(あくまでも僕の主観)。
いずれにしても6-3/4Cは僕の唇形状や奏法(アンブシュア、呼吸法)にはとても合致したマウスピースのようで、しばらく6-3/4Cをメインで使ってみたいと思います。