収録(採譜)されている曲は、Just Friends/Mudslide Solly/Sweetface/You Nut/Snafu/La Zorra/A Hot One For Jason/For Art's Sake/Light Out/Chinatown/Np More Blues/Smooth Talk/Don't Tell Me What To Do/Cherokeeの全14曲。
僕が大学生の頃は、ビル・ワトラスの奏法を研究していて、ソロもかなりコピーしていたのですが、その時にこのコピー譜が出ていればなぁ~。学生の頃のある一時期はワトラスそっくりに吹けるようになるまで、毎日何時間もワトラスのレコードに合わせて練習していたものです。
このコピー譜はプロのトランペット奏者、トロンボーン奏者が採譜を行っているので、間違いがなくトロンボーンの奏法に合致した譜面です。時々こういうコピー譜はピアニストなどの管楽器の構造を知らない人が採譜して、とんでもない楽譜表記になっているものもありますからね。しかもワトラス本人が解説もしていますから、まず間違いありません。
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あらためてワトラスのソロを譜面で見ると、本当凄いですよねぇ。とてもトロンボーンのソロとは思えません。まさに音の洪水ですわ。こんな調子で何コーラスも延々とソロを吹く訳ですから、怪物です。ワトラスのような演奏スタイルを否定的に言う人も結構いるようなんですが、やはりこういう怪物的ソロを吹けるのはワトラスしかいませんよね。
まぁ、ワトラスのスタイルをそっくりそのまま真似てしまうというのも、自分自身の演奏スタイルを確立するという意味においては良くないとは思いますが、ワトラス以前のジャズ・トロンボーン奏者にはない、スムースで滑らかなフレージング、超高速doo-dleタンギング、スーパーハイノート、美しいスライド・ビブラート等、研究すべき点、学ぶべき点は非常に多いと思います。
このコピー譜、ワトラスファン、研究家、ワトラス・スタイルを習得したいという人は、是非ゲットして下さいね。山野楽器ウィンドクルーの店頭に何冊か置いてありました。