もう長年この制作スタイルで仕事をしているので、制作に必要なスキルは普段特別意識する必要はないのですが、MIDI打ち込みでポップスのオケ(バックトラック)制作を行う場合、演奏家に演奏してもらう事を前提としたアレンジのような楽器編成的な制約、技術的な制約など全く関係なく、ある意味「なんでも有り」なので、楽器選択、音色選択、フレーズの難易度など全て無制限、選択肢は無限大な訳です。どんな楽器を使おうが、音色を使おうが制約がないので、自由に好きなようにアレンジ出来るのですが、制約が無いというのは逆に様々な選択肢が有り過ぎる分、アレンジの方向性、楽器選択、音色選択に迷い、方向性が定まるまでに時間がかかるものです。制約が無いということは逆に難しい部分もあり、「選べる自由」という名の不自由である、ともいえます。
アレンジ作業的には具体的な楽器編成上の制約があった方が自由にアレンジ出来る感覚はあります。オーケストラ、吹奏楽、ビッグバンド、ブラスアンサンブルなど、決まりきった楽器編成である方が、その制約の中で自由にアレンジ出来ます。これまさに「不自由の中の自由」ですね。
どんな場合でも程よく制限、制約があった方が案外自由になれるものです。
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