音色や技術面、演奏精度面でも発症前のコンディション近くまで取り戻せてきたので、数日前からまた個人練習の録音を再開しました。約1年4ヶ月ぶりの個人練録音です。録音して客観的に自分の音を聴いてみると、やはり発症前に比べると音色の艶が無く、音の密度も薄くなっているようです。パサパサ感が気になるところ。まぁ悲観するほど悪い音色ではないのですが、以前のように「自分で自分の音色に酔っちゃう」みたいな、心地良い音色ではない。あとは、極めて簡単なリップスラーの跳躍でさえ、「プスッ」と空振りしてしまう頻度も高い。その他、高音が楽に出せない、すぐにバテる等、発症前にはおよそ考えられなかったような現象、事故が多発しております。この原因は自分でもよくわかっていて、平常時の口は左右均等の形に戻ったのですが、高音を吹くためのアンブシュアを作って鏡でチェックしてみると、左右均等な形ではなく少し口が歪んでいるんですよねぇ。オーボエなどのダブルリードで例えるばらば、2枚のリードが正しくセットされていない状態と同じ。この状態では良い音が出るはずがありません。まだ左顔面の筋力が弱いということですね。
でも、1年前は全く演奏不能状態だった訳ですし、半年前でさえまともな音が出せなかった訳ですから、それを考えれば、飛躍的に状態は良くなったと言えるでしょう。
おそらく左目周辺の筋萎縮と違和感が完全に解消されない限り、発症前の元の演奏コンデシションには戻れないのだと思います。日に日に少しずつ良くなっているので、いつかは筋萎縮も完全に消えるのではないかと思いますが、これまでの経過を見る限りでは、あと1~2年はかかるのかもしれません。その間はずっと後遺症との付き合いとなる訳ですが、まぁこれも今一度奏法の根本から見直すきっかけにもなっていますし、日々改善、向上していく、という楽しみなどもあり、逆にまたトロンボーン演奏に対するモチベーションと向上意欲が増してきましたよ。
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