世界中には本当に信じられないくらい上手いトロンボーン奏者が沢山おりますが、特に最近増えて来ている、また人気を博しているのは爆音炸裂系トロンボーンとでもいいましょうか、とにかく音がデカくてパワフルな演奏スタイルのプレーヤーのような気がします。そういう僕も爆音炸裂系スタイルは結構好きで、ファンクなどではやはり爆音炸裂させないとファンキーになりませんしね。
ただし、爆音を炸裂されるだけで演奏がデタラメであったり、音が汚いだけであったり、音程、リズムが悪かったりではただの騒音でしかないので、やはり根底にはきちんとした基礎演奏能力が備わっていないといけませんね。爆音炸裂系スタイルは演奏がとても派手だし、聴く人を惹き付けるものもあるし、こういうスタイルに憧れる人も多いと思いますが、派手な部分だけに気を取られてしまわないようにしないといけません。
爆音炸裂系の対極に位置するのが「スウィート・トロンボーン」というスタイルでしょうか。ファンキーな爆音炸裂系も好きですが、僕の演奏スタイルとしては、やはりスィート系かなぁ~と自分では思っています。特別スウィート系を目指して練習を積んで来たという訳ではなくて、単純に高校生の頃からスウィート系トロンボーンが大好きだったから。スライドビブラート大好きです。しかし、最近ではトロンボーンのスライドビブラートを生かせるような音楽というのは古くさいスタイルになってしまい、スウィート・トロンボーンを生かせる音楽は極めて少ないです。もはや「スウィート・トロンボーン」は絶滅品種?でも、昔の音楽スタイルではなく、今主流の音楽スタイルでもスウィート・トロンボーンを生かせる方法はあるのではないかな、とも思います。
例えば、スウィート・トロンボーンの代名詞とも言えるトミー・ドーシーのような非常に細かいスライドビブラートだと、さすがにノスタルジックな雰囲気になってしまいますが、
ビル・ワトラスのようなビブラートならば、今の音楽スタイルにもマッチすると思います。
くど過ぎず少しサラッとしたスムースなビブラート。
最初からビブラートをかけずに、音の後半に多くかけるのがミソです。
あと、スウィート・トロンボーンで絶対に忘れてはいけないのが、アービー・グリーン。
アービー・グリーンのビブラートは美しいですねぇ~。絶品ですねぇ~。
もう、とろけてしまいそうなほど甘~い!
アービー・グリーンのスライドビブラートは、トミー・ドーシーほどノスタルジックでも無く、ビル・ワトラスほど洗練された感じでもないのですが、こういう極上の美しいビブラートならば時代など関係なく通用するのではないでしょうか。
最近は、pBoneの監修者としても有名なジグス・ウィグハム。
この演奏は本当に素晴らしいですね。
スライドビブラートとリップビブラートの使い分けがニクいッ!
やっぱり、スウィート・トロンボーンはいいですなぁ~。
しかし、意外とスウィート・トロンボーンの演奏スタイルを知らない人、全く興味が無いという人も多いようですが、トロンボーンにはこういう演奏スタイルもあるんだ、ということを少しでも知ってもらえたら幸いです。
コメント一覧
マスター
acarranger
マスター
Unknown
マスター
HASESAN
マスター
suzuki
最新の画像もっと見る
最近の「お薦めCD(LP)、DVD」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
- Sliding Cafe関連(169)
- Sliding Cafe Jazz Project(53)
- オンラインショップ(5)
- オンラインレッスン(17)
- レッスン(243)
- Tbエチュード関連(150)
- 楽器・機材関連(224)
- レコーディング(108)
- アレンジ、楽曲制作(554)
- お薦めCD(LP)、DVD(31)
- マルチブラスのすすめ(16)
- Apple製品、Mac関連(141)
- スタジオ関連(92)
- 中国製楽器(35)
- 音楽業界な話題(12)
- 日本人と西洋音楽(2)
- ヘッドホン(19)
- ライブ・コンサート情報(9)
- 笹塚・幡ヶ谷界隈(13)
- 花のある暮らし(18)
- 写真&カメラ(21)
- 嗜好品(2)
- 697Z関連(22)
- ファーストアルバム制作日誌(28)
- Weblog(641)
- 顔面神経麻痺(182)
- 顔面神経麻痺からの演奏復帰記録(47)
バックナンバー
人気記事