ところが、数年前に生徒さんからBach 7Cのマウスピースの選定を頼まれ、久々にBachを試してみたところ、「アレ?結構良いじゃないか」という感触があり、その後も他の生徒さんのBach 7Cを吹かせてもらう度に「凄く良い感じ」という印象を持つようになり、年明け早々のレッスンで生徒さんが新しく買ったBach 7Cを吹かせてもらったら、滅茶苦茶良くて、これは自分もBach 7Cを試してみようという決断に至った訳です。で、早速購入したのですが、なんとAmazonで買いました。楽器店に行くのも面倒臭いし、生徒さんの最近のBachのマウスピースを何個か吹かせてもらった感じでは、個体差もなく、作りも丁寧な感じだったので、Amazonで通販購入。最初は7Cだけ買うつもりでしたが、一応予備として11Cも購入。届いた個体は2個とも全く問題なく、非常に良い個体です。以前のBachのような雑な作りの要素は微塵もなく、素晴らしいです。ちなみに、Bachの楽器本体の方も最近は品質がとても良く、良い響きがします。
最初は7Cメインで11Cを予備にするつもりでしたが、吹き比べていくうちにやはり学生の頃から15年間使っていた11Cの方が口当たり、吹奏感、音色、操作性、柔軟性など全てにおいて自分に合致するものがあり、11Cの方をメインとして使うことに決めました。7Cの方がリムバイト(リムとカップの境界部分)がシャープで、ショルダー(カップとスロートの境界部分)もシャープでエッジが立っているので、明るく輪郭のハッキリした音色傾向で、音量も出しやすいのですが、11Cの方が音が柔らかく、甘い音を出しやすいので、11Cの方にしました。この11Cは僕が以前使っていた個体とはリム形状が少し違うようで、以前使っていた11Cはリムカウンターはかなり丸っこく典型的なラウンドタイプのリム形状で頂点もちょうどリムの中央辺りでしたが、今回の11Cはリムカウンターの頂点がかなりカップ寄りに来ており、しかも頂点部分が約2mm幅でほぼ平らになっています。その2mm幅の平らな頂点からそのままカップにつながる形状です。このリム形状は口当たりも良くて、2mm幅のフラット面があるお陰で唇の安定度が増す感じがします。以前使っていた11Cは完全なラウンドリムで平らな面はなかったので、唇の柔軟性はありましたが、長時間吹いているとマウスピースが口に食い込んでくる感じがあり、バテるのが早かったように思います。おそらく時代とともに少しづつリム形状が変化していったのでしょうね。
という訳で、10年以上に渡りマウスピースにこだわり続けてきた結果、結局また学生時代に細管テナーと同時に使い始めたBach 11Cに戻ってきました。
原点回帰。
バック トロンボーン マウスピース 11C 銀メッキ仕上げ (細管用) | |
クリエーター情報なし | |
Bach |
バック バストロンボーン マウスピース 6 1/2AL 銀メッキ仕上げ (太管用) | |
クリエーター情報なし | |
Bach |