医療法人 スマイルアート 神谷歯科

こんにちは!歯を削るのが嫌いな歯医者さんです。一生使う歯を一緒に守っていきましょう。

亜鉛と赤ちゃん

2016-08-27 08:27:08 | 日記
おはようございます
台風の影響で雨が降っている松本市です。
おかげで少し外は涼しいようです。
しかし、雨が強く降っている地域では、河川の氾濫や土砂崩れ等々危険もあります。
十分に気を付けましょう!

さて今回は、あまり栄養素としては聞きなじみのないかもしれない
「亜鉛」のお話です。
亜鉛は細胞分裂に不可欠の栄養素であることが解明され
亜鉛不足の妊婦からは、胎児の奇形や妊娠合併症が増加することが明らかになり
亜鉛補給によって流産が減少し、早産が抑えられる事例が発表されました。

母乳には亜鉛が含まれていて、初乳には1300~1500㎍/100mlもの亜鉛が
含まれているそうですが、母乳の亜鉛含有量は見事な自然の摂理に基づき
赤ちゃんが必要とするときに、必要なだけ与えられるようになっています。
分娩後、1週目・2週目と減少していき3週目から約2か月間同じくらいの値になり
その後は1週目の約10分の1くらいになります。
最近の粉ミルクは100g当たり約3mgの亜鉛を含んでいるようですが
もちろん、1回に100g使うわけではないので1回あたりの亜鉛含有量は減ります。
その含有量は母乳の第2週目に劣るくらいになりますので
出産直後は母乳を与えられないケースだと、必然的に亜鉛不足になります。

亜鉛不足は皮膚疾患の原因にもなり、特に赤ちゃんの皮膚はきわめてトラブルを起こしやすく
亜鉛不足に起因する皮膚疾患が、アトピー性皮膚炎と診断された場合に
ステロイド剤を投与されてしまわないかが、非常に心配される点です。

一般的に健康な成人が1日に15㎎の亜鉛摂取を推奨され、妊婦さんは20㎎、授乳中は25㎎と
されています。
亜鉛は肉類や魚介類に含まれ、その中でも生牡蠣に多く含まれています。
亜鉛は毒性が非常に弱いため、日常の食生活であれば過剰症の心配はほとんどありません。
特に、成長期のお子さんや妊産婦さんは、肉や魚を毎日食べれるといいですね!