『限界集落株式会社』黒野伸一02(小学館文庫2013/10/13)
起業のためにIT企業を辞職した多岐川優が人生の休息で訪れた故郷は限界集落と言われる過疎・高齢化のため
社会的な共同生活の維持が困難な土地、優は村の人たちと交流するうちに集落の農業経営を担うことになる。
現代の農業や地方集落が抱える様々な課題、抵抗勢力と格闘し、限界集落を再生しようとするのだが…。
集落の消滅を憂う老人達、零細農家の父親と娘、田舎に逃げてきた若者。かつての負け組が立ち上がる。
過疎・高齢化・雇用問題・食糧自給率、日本に山積する社会不安を一掃する地域活性エンタテインメント。
・のんびりはいいが、不便はちょっと勘弁してもらいたい P4
・理想を持たずして、経営など語れませんよ(略)
できない理由を見つけるのはたやすい。
だが、それでは何も進展しない P110
・掛け声が大事なのだ。
誰が見ても不可能な分野に挑戦するためには、
常に士気は高く保たれなければならない P133
・物事というのは、体験してみないとわからない。
経験の積み重ねによって、あるレベルに達した後でなければ、その部門の管理者になるべきではない P164
・組織をうまく運営するためには、適材を適所に配置しなきゃならん。
ちゃんと努力したって、合格点を取らなければ失格なんだ。
だが、失格になったやつだって、別の分野で異能を発揮することもある。
それが個々の特性ってもんだ P167
・未来のことより、明日のことしか考えない P262