完成した各ネットワークボードをエンクロージャー内部の背面板、及び底板に取付け、内部配線を行なって最終的な周波数特性を調べました。なお、定常波の低減のために、シート状の吸音材を底面及び両側面下部に少し入れてあります。
ツイータ軸上30cm 前方での SPLの周波数特性の測定結果を示します。
ほぼ設計通りのSPL周波数特性が得られました。オリジナルよりも50〜70Hzの低音域に於いて音圧が大幅に増加し、50Hz〜20kHzの周波数範囲で、ほぼ±3dBの比較的平坦な音圧特性になりました。また、Unsmoothed DFT freq. res. でのRevers nullは、設計通りの深いdipが得られています。
ウーハーとポート由来のインピーダンスのピーク位置は、オリジナルに比べて5〜15Hz低域側に移動しています。また、クロスオーバー周波数近傍では、ネットワーク回路に起因して少し複雑な変化をしていますが、10Ω程度の値なので問題は無さそうです。
エンクロージャー正面のツイータ軸からの角度によるSPLの変化を調べて見ました。
ツイータ軸からの角度が0°と15°では、SPLに殆ど変化はありませんが、30°になると、特に10kHz〜20kHz周波数帯域でSPLが大きく低下することが分かります。±15°程度の角度範囲であれば、スピーカ本来の実力が発揮できそうです。
>>続く