たとえば模型道楽

モノグラム 1/72  HU-16B アルバトロス

天候不順の後の猛暑もあり、しばし休憩。久しぶりに更新してみた。

1967年と有る模型。いいなーと思っていたがなかなか買えなかったキット。再販になって買ってはみたが既にスジボリ主流派台頭の頃でこれの良さが見えず、棚の奥深く埋まっていた物。なんせ昔のキット、今の目で見るとおもちゃみたいな所が多々あるのだが、ご幼少の頃の憧れの人じゃなくてモノグラム、アルバトロス、50年の月日を経てやっと日の目をを見た。可動全盛のころなので足回りごつ過ぎなのだが、いえいえ出来てしまうと良い感じだ。箱の大きさと言い、部品の数と言い昔のプラモデルって手軽な物だったのねー、と。捨てずに置いておいて良かった。

箱の大きさからは想像できない位大きくなる。部品の数は非常に少なくレゴ感覚で組む分にはあっという間に飛行機になりそうだ。こういうのも悪くない。ある意味本来のプラモデル。言い訳がましいが、細かい事に目くじらを立て、あーだこーだ言うような模型ではないので素直に作るのが正解。

とは言え、当時のはやりのうるさいリベットはさすがに目に余るので削り落とし、キットの一部スジボリを生かすように、消えた凸モールドは軽く彫り直した。これだけで随分印象が変わる。窓部品の合いは当時のスタンダードなので、プラペーパー等を駆使して何とか隙間風が入らぬように。もう少しで良いから小ぎれいに出来ないもんかね。合いが良くないのは胴体と翼もそうで、別々に塗ったのを合わせてから盛大な隙間を埋めて、タッチアップ吹き。当然、可動式着陸措置は固定した。タイヤが焼き止めなのが歴史を感じさせる。昔は良く有ったなー、こういうの。後、主脚のサイドブレースが可動対応で前後一体の頑丈な形になっていたのが気になって、分けては見たが組み上がるとカバーに紛れてあまり意味は無かった。せっかくリトラクトアアクチュエーターも付けたのに。この辺りにもモノグラムの模型化センスの良さが伺える。

デカールは当然マイクロスケール製。物持ちが良いのは良き事也。これも、良く捨てずに置いてあったもんだ。この頃のは丈夫で長持ち、硬くないしタミヤみたいにカビ生えないしで、大変上質だった。今でも使えたのには驚き、アー良かった、と。

キットは黄帯も含め全部デカールを貼る仕様なので塗装図は無いし、参考に出来たはずのデカールも無くしていた。仕方が無いのでデカールの説明に有る小さな絵を頼りに塗り分けた。海で使う飛行機なので全面アルミドープ塗り。限定に踊らされ買い過ぎたクレオスのプリビアスシルバーにクリアを足して塗った。黄色はタミヤのクロムイエロー、黒は同じく缶スプレー。

出来上がって、おー懐かしのモノグラムのアルバトロス、やっぱり良いねーこれ。細かい事をとやかく言えばいくらでも言えるけど、ちゃんとHU-16が出来る。組説にグラマン社より青図(青焼き図面、今時知らない人ばかりのはず。)の提供を受け設計したと有るが、やっぱり出来上がりのらしさはこの辺からかもしれない。断捨離を人に勧めておきながら、こんなの嬉しそうに作るのもなんだかなー、とは思うがこれは作れるし出来ると大変良い雰囲気になる好キットであった。作れそうもないのはどんどん捨てましょう。 

コメント一覧

spitfires
@drmurai4633jp さん、ありがとうございます。はい、72とは言え結構大きくてどうやって仕舞うかが悩ましい所です。
リベット削ったりで結構大変だったはずなのですが、中休み(長め)、放置とも言う、が何回もだったので、出来てしまえば何とやらです。さすがに、もう1機は勘弁ですが、東欧簡易キットよりはずーっと作り易かったですよ。
小ぎれいに出来たのは、骨董品のデカールのおかげが大きいとも思っています。
drmurai4633jp
辻堂ジップ殿、完成おめでとうございます㊗️
ナナニイとはいえ、このアルバトロス、まーまーデカいですよねぇー
サクッと作られていますが、大変ご苦労をされたかとww
もう50年以上前のデカブツキットをここまで端正に仕上げれる辻堂ジップ殿の技量は流石だと思います。バイク🏍でも感じましたが、とても繊細で綺麗なイメージですので一度実物を拝見してみたいです(*´-`)
叶わぬ夢ですが‥ww
ありがとうございました😊
辻堂ジップ
@nananiya72goo さん、ありがとうございます。
私にとっても憧れのキットだったので、多少の苦労も楽しめました。アルバトロスは恰好良いですよね。手に入るツテが有るようでしたら、是非催促される事をお勧めします。
昨今の模型価格高騰には付いていけないので、いわゆる不良在庫を掘り出しながら楽しんでいます。勿論中には、なんで買ったの?と思う物も有りますが、それはそれで、面白がっております。
nananiya72goo
こんばんは
UH-16B アルバトロス飛行艇、完成お疲れ様でした。
ワタシにとって、あこがれのキットだったのですが、買えずじまい。。 
ゴムボートのサバイバーが印象的なキットですけど、海面作りたくなります。
㈱ハセガワモノグラム版、海上自衛隊バージョンを譲ってもらえるはず
だったんですが、いつまで待っても到来していません(笑)  
難物そうなので、催促もしてませんケド・・・・
飛行艇は好きなので、旧版の二式大艇とかマーリンとかPS-1は作りました。
大きいのが飛行艇みたいに思っていますので、144のUS-2にはこれまた
手が出ていません・・・・値段も値段だし・・・・
過去作を拝見しますと、次になにが現れるかが楽しみです。
黄色いパイパーについては後日(笑)
辻堂ジップ
Choro-Pooさん、ありがとうございます。
昔のキットなので、透明部品の合いは今一、いや今2位か、後、記事にも書いたように、翼と胴体の継ぎ目には盛大な隙間は有りました。とは言え、翼、胴体だけの組み立てはピタパチに近い精度でした。だから、さすがのモノグラムです。
Choro-Poo
こんにちは。
記事からは軽く作られているという印象を受けますが、
機体サイズを考えると擦り合わせとか意外にたいへんだったのではと想像してしまいます。
こんな古いキットをこんな風にスマートに作れる事自体がめちゃカッコイイと思います♪。
辻堂ジップ
黒猫2号さん、ありがとうございます。
リベットは当時のはやり、どのキットも競うように付けていたと思います。それでも、多分モノグラムのは多少控え目だったような気もします。
年代を考えれば、かなり作り易いキットでした。東欧簡易よりはずーっと組み易かったですよ、さすがのモノグラム。
救命ボートはせっかくなので塗るだけ塗ってみましたが、改めて1/72の小ささを感じました。
黒猫2号
こんにちは、辻堂ジップ様
HU-16B アルバトロス、完成おめでとうございます。

リベットがたっぷり付いていたキットでしたか(笑)
かなり組み立てに難儀されたみたいですが、出来上がった姿は完全にスッキリです。
翼端やフロート、後部胴体のイエローがとてもきれいで、いかにも救難機らしいですね

水面付き救命ボートに乗って救助を待っているフィギュアに、あの時代の遊び心を感じますね(^^)。
素敵な作品をありがとうございました。
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