天候不順の後の猛暑もあり、しばし休憩。久しぶりに更新してみた。
1967年と有る模型。いいなーと思っていたがなかなか買えなかったキット。再販になって買ってはみたが既にスジボリ主流派台頭の頃でこれの良さが見えず、棚の奥深く埋まっていた物。なんせ昔のキット、今の目で見るとおもちゃみたいな所が多々あるのだが、ご幼少の頃の憧れの人じゃなくてモノグラム、アルバトロス、50年の月日を経てやっと日の目をを見た。可動全盛のころなので足回りごつ過ぎなのだが、いえいえ出来てしまうと良い感じだ。箱の大きさと言い、部品の数と言い昔のプラモデルって手軽な物だったのねー、と。捨てずに置いておいて良かった。
箱の大きさからは想像できない位大きくなる。部品の数は非常に少なくレゴ感覚で組む分にはあっという間に飛行機になりそうだ。こういうのも悪くない。ある意味本来のプラモデル。言い訳がましいが、細かい事に目くじらを立て、あーだこーだ言うような模型ではないので素直に作るのが正解。
とは言え、当時のはやりのうるさいリベットはさすがに目に余るので削り落とし、キットの一部スジボリを生かすように、消えた凸モールドは軽く彫り直した。これだけで随分印象が変わる。窓部品の合いは当時のスタンダードなので、プラペーパー等を駆使して何とか隙間風が入らぬように。もう少しで良いから小ぎれいに出来ないもんかね。合いが良くないのは胴体と翼もそうで、別々に塗ったのを合わせてから盛大な隙間を埋めて、タッチアップ吹き。当然、可動式着陸措置は固定した。タイヤが焼き止めなのが歴史を感じさせる。昔は良く有ったなー、こういうの。後、主脚のサイドブレースが可動対応で前後一体の頑丈な形になっていたのが気になって、分けては見たが組み上がるとカバーに紛れてあまり意味は無かった。せっかくリトラクトアアクチュエーターも付けたのに。この辺りにもモノグラムの模型化センスの良さが伺える。
デカールは当然マイクロスケール製。物持ちが良いのは良き事也。これも、良く捨てずに置いてあったもんだ。この頃のは丈夫で長持ち、硬くないしタミヤみたいにカビ生えないしで、大変上質だった。今でも使えたのには驚き、アー良かった、と。
キットは黄帯も含め全部デカールを貼る仕様なので塗装図は無いし、参考に出来たはずのデカールも無くしていた。仕方が無いのでデカールの説明に有る小さな絵を頼りに塗り分けた。海で使う飛行機なので全面アルミドープ塗り。限定に踊らされ買い過ぎたクレオスのプリビアスシルバーにクリアを足して塗った。黄色はタミヤのクロムイエロー、黒は同じく缶スプレー。
出来上がって、おー懐かしのモノグラムのアルバトロス、やっぱり良いねーこれ。細かい事をとやかく言えばいくらでも言えるけど、ちゃんとHU-16が出来る。組説にグラマン社より青図(青焼き図面、今時知らない人ばかりのはず。)の提供を受け設計したと有るが、やっぱり出来上がりのらしさはこの辺からかもしれない。断捨離を人に勧めておきながら、こんなの嬉しそうに作るのもなんだかなー、とは思うがこれは作れるし出来ると大変良い雰囲気になる好キットであった。作れそうもないのはどんどん捨てましょう。