フジミが元気いっぱいだったころの、ポルシェシリーズの1台。以前、930RSをモンテカルロのジタン印にしたが、これは元から74年サファリ仕様のキット。
73年と言えば、確か私が初めてサニー1200(たぶん2代目)を買って、乗り回していた頃なのだが、すでにポルシェはこうだったのだ。凄い会社だ。
キット自体も30年以上前の製品なので、まず心配なのはデカール。貼れたら、作って見るかで始めてみた。ボディーは白サフで塗って、窓枠塗って、半光沢クリアスプレーでちょっと艶出し。で、デカール貼り。
この所、古い、乾燥しきったデカールを使わざるを得ない事が多く、濡らした途端の四散はマイクロの補修液を2,3回かけてやればある程度は防げるが、糊までしっかり乾燥した奴はぬるま湯でも浮いてこない事がある。そっとずらそうとして割れた事多々で、なんとかならんかと、しばし考えた。要は、水が染み込めば事態は改善されるはず。そうか、界面活性剤。昔は、ドライウエルと言って印画紙の塗れムラを防ぐ液体が有って、線路のバラスト等を水溶きボンドで止める時撒いてやると、さっと流れたもんだ。あれ、たしかアルコール臭かったなと閃き、水性塗料のシンナーを水に数滴たらしたら、うまく行った。特に剥がれにくく感じる古いタミヤのデカールでも綺麗に剥がれてくれた。ただし、入れすぎるとデカール自体が柔らかくなるので入れすぎは禁物。使わない古デカールで試しながらやった方が良い。で、これはうまく行った。
仕上げの意味で、クリアを2回程吹いたらデカールの厚みが気にならなくなったので、ラプロス総出で表面均して、コンパウンドで軽く磨いた。素直な外形だったので助かった。
勿論、細かい所はひどく作り難かったのは確かだし、何故か窓部品が経年変化なのか変形していて大変建付けが悪く、なんともできない所も有って、いささか残念。
とは言え、出来てしまうとポルシェしているから、あの頃のフジミは凄かったんだなと、改めて感心した。そう言えば、フォードGT40も良いキットだったし。