銀座平野屋女将日記

銀座平野屋210年のあゆみと老舗女将の嫁日記

突然ですがクイズです(その2)

2018-08-01 | 日記

この「銀座平野屋女将日記」のブログを書くにあたって、
いろいろなインターネットの記事を見ます。
色々ありますねえ。
思わずやってしまうのが「難読漢字クイズ」。

そこで今日の記事は(その1)が好評だったので

引き続き「銀座平野屋★難読漢字クイズ」です!
銀座平野屋でよく使われる漢字ばかりです。

では行きますよー。

Q 【美術工芸編】次の漢字を読みましょう
1 蒔絵  2 鼈甲  3 莨入
4 堆朱  5 撥鏤 6鉄刀木


銀座平野屋で扱っている漢字なので
見たことあるぞーと思われるかも。

3は別の漢字だと読めるはず。
読めないのが5,6でしょうか。


では答え合わせでーす。

1 まきえ  2 べっこう  3 たばこいれ
4ついしゅ  5ばちる 6たがやさん



…いくつ読めましたでしょうか。


さて、解説。

1蒔絵(まきえ)

漆工芸の技法の一つで、漆器の表面に漆で模様等を描き、

それが乾かないうちに金や銀や色の金属の粉を蒔いて

表面に定着させる技法です。

日本では古来よりこの技法を用いて多くの美術工芸品が作られてきました。

銀座平野屋では櫛や簪を始めとして、色々なものに見ることができます。

 

金蒔絵が施してあります。

 

 赤い色蒔絵や金蒔絵、貝の螺鈿が施されています。

 

2鼈甲(べっこう)

熱帯に住むウミガメの一種、タイマイの甲羅を加工したものです。

色は半透明で、赤身を帯びた黄色に褐色の斑点が入ります。この黄色の部分が多いほど価値が高く、

中でも「白鼈甲」は特に質の高い物とされています。

このなめくじは白鼈甲せで出来てます。

装飾品や眼鏡として使われることが多く、

銀座平野屋では装飾性の高い飾り櫛や、根付などに見ることができます。

小野澤昌山さん作の根付。

熨斗目の部分に鼈甲が使われています。黄色の部分が見えますでしょうか。

 

 

3莨入(たばこいれ)

「煙草」だと読めるんですよねー。

『莨(煙草)入れ』江戸時代のお洒落道具です。

キセルを入れて腰から提げるのに使った袋や

帯に引っ掛ける根付などに意匠をこらし、粋を競ったといいます。

銀座平野屋にはこの「莨入れ」が幾つも伝わっております。

機会があればそのうち…

以前ご紹介した「鉈豆型煙管入

*銀座本店に展示しています。非売品です。

 

4堆朱(ついしゅ)

土台の板の表面に漆を塗り重ねて層を作り、模様などを彫る技法。

漆を塗り重ねる工程は時間がかかり、

硬く乾いた漆を加工するのは難しいです。

表面が朱色のものを「堆朱」、黒いものを「堆黒」といいます。

銀座平野屋では特に小野澤昌山の根付で多く見られます。

小野澤昌山の根付「瓢箪」

堆朱独特の縞模様がよくわかります。

これは漆を重ねるので、この模様が出てくるのです。

気の遠くなる作業で素晴らしい作品が出来るのです。

まさに職人の技が光っています。

こちらも小野澤昌山の根付「瓢箪」6つ瓢箪があるので

『無病息災』を願うものです。

 

 

 

5撥鏤(ばちる)

象牙の堀細工の一つで、撥ね彫り(はねぼり)とも呼ばれています。

象牙の表面を染めて彫り、象牙の色を模様として浮き上がらせます。

日本には奈良時代頃、中国より伝わり、正倉院の御物にも残されています。

銀座平野屋では帯留めとして幾つか取り扱っております。

帯留め「蝶」*こちらはネット販売はしておりません。主に銀座本店でお取り扱いしております一点ものです。

 

6鉄刀木(たがやさん)

この字は読めないー。

私の周りで読めた人は木工をやってる一人だけでした!

ちなみに「タガヤさん」という人名ではありませんよ。

黒檀や紫檀同様に非常に硬い材質で、

床柱や仏壇や家具、数珠などに使われている木材です。

主に装飾的な用途で使われ、銀座平野屋でも根付などに見られます。

これも小野澤昌山の根付「瓢箪」。右の上から2番目が鉄刀木でできています。

硬い材質なので、細工が難しいということです。

 

 

皆様はいくつ読めましたでしょうか。

6つパーフェクトなら平野屋通認定!

5つなら美術工芸好き認定!

 

この「難読漢字」クイズ。まだ続くかもしれません!?ネタを探し中です。

お楽しみに―。

 

コメント
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