おかげさまをもちまして
無事に冬のバーゲンも終わりました。
これから銀座平野屋では春の催事の旅に向けて、
準備も本格的になってまいります。
今日は冬のバーゲンの間に銀座本店をかざっていたものをご紹介します。
(左)懐中鏡 8、8×14(cm)
(右)叺(かます) 11×7、5×2、3(cm)
こちらは(左)の懐中鏡のもう一つの面です。
先代の書付で「懐中鏡 古代印度更紗」とあります。
当ブログでお馴染みの古渡更紗で仕立てられたものです。
青系の色がきれいです。
こちらが内側。鏡を収納する部分と
小物を入れる隠し(ポケット)がついているので
今も充分持ち歩けます。
そして(右)叺。かます、つまり煙草入れです。
キセルと一緒に持ち歩く小さなポーチで、
ここにタバコを吸うための細々としたものを入れていました。
表面の古渡更紗は「鬼更紗」。
やや粗い太めの手紡糸で織った厚地の木綿布に、
模様染めした「インド更紗」です。
中を開けると仕切りがついて(花柄部分)
大小2段で収納できます。
蓋の裏には、湿気を入れないように水に強い紙を使用しているのが見えます。
背面にも隠しがついています。
使い手の便利さを考えて、収納がこんなにあるなら、
今も小物入れとして使えそうです。
(左)の懐中鏡も(右)の叺も、
古渡更紗といえど現代でも充分使える柄ですので
ちょっとカバンに忍ばせておきたくなるお洒落小物です。
本当によいものは、現代にも通用するのですから。
日常の品にちょっとお洒落心を入れたくなるのは
昔も今も変わりはないですね。
・・・煙草入れ、今年はご紹介したいなあ。