記録と記憶

2012年10月20日 | 水彩色
煮詰まると何かむしょうに水辺が眺めたくなる。



時も場所もどうだっていい。ただぼーっと眺めていたい。



”記録”と”記憶”の棲み分けが出来なかったあの頃までは、そんな感情はなかった。



本気で写真を始めた頃、ある写真家のモノクロワークショップに参加したことがある。
プリント制作で引伸機のキャリアに、ネガを裏表誤って詰め込んでしまう。”写真は記録”と思う自分とって、そんなことが許せなかった。



「裏表がちがっていてもいい。写真なんだから。」
その写真家のひと言を目から鱗が落ちる思いで聞いた。



それから”写真に記憶”を詰込む作業が始めた。現実からの逃避なのかもしれない。



時も場所もどうだっていい。 ただ居心地がよい記憶の中にいたいのだ。


entradaさんに私の”記憶”をたくさんUPいただいておりました。

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