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アナポリスで暮らした家の
隣家の庭には
ノウゼンカズラの蔓が生い茂り
夏にたくさんの花を咲かせていた。
アメリカノウゼンカズラ。
日本で古くから咲く
ノウゼンカズラに比べると
花がスリムで
ラッパのようなかたちで
オレンジより濃く赤く咲いていた。
この花のいちばんの魅力は
甘い蜜をたくさん蓄えていて
ハチドリを呼ぶところ。
わたしも庭に
たくさんフィーダーを吊るして
ハチドリに夢中になっていたけれど、
やっぱり
自然に咲いている花に来てくれると
テンションが上がる。
わりとたくさんの民家が
ハチドリ用の甘~い餌を用意するので
生半可な生花では勝てない。
ノウゼンカズラは奮闘していた。
ハチドリ用のフィーダーは
花を模してカラフル。
いろーんなのが売られていた。
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前庭に吊るしていたのは
こういうガラス製で
お洒落で、わたしのお気に入り。
でもハチドリたちは
裏庭のプラスティック製が
お気に入り。
とにかく「赤」が好きらしい。
それで市販の餌は赤く着色されていた。
でもその赤に
発癌性が指摘されていて
わたしは砂糖水を作って吊るしていた。
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お隣からノウゼンカズラの種をもらって
家の庭に撒き、
帰国したときに実家の庭にも撒いたら
実家でもちゃんと芽が出ていて、
それからずっと花を咲かせているらしい。
でも今夏はまだ茂った葉と蕾だけ…
最近は
アメリカノウゼンカズラも
どこでも見かけるようになっていて、
近所でももう咲いているのに
実家の蔓はまだ咲く気配がない。
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こちらは実家の庭に
もとからあるノウゼンカズラ。
凌霄花 …「霄(そら)を凌(しの)ぐ花」
やさしげに広がる花弁や
あたたかな色あい
ふっくらと可愛らしい蕾…
アメリカノウゼンカズラよりも
好きなタイプ。
花を写していたら
ひらひらと、二つ折りの恋文。
花に顔を突っ込んで
ずーーーっとそのまま…
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もしもーし。
数分、動きませんでした。
メジロも来ますが、
なかなか写真が撮れません。
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日本にも
ハチドリがいればいいのに。
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