蓮の葉
葉っぱのまわりから
水がこぼれて
しゃわしゃわと
光が
こぼれて
涼と
笑顔と歓声が
生まれる
母が
蓮の葉っぱをもらってきた。
お寺のご住職の奥さんとお友達なのです。
境内の小さな池に蓮が生えていて
花は折らないけれど
なんだかの理由で
葉っぱを何本も整理していたところへ
ブルーベリーを届けた母。
嬉々として
葉っぱをもらって帰ってきました。
大きな葉っぱを
わさわさと
頭の後ろで何枚も揺らしながら
子どもみたいな得意顔。
弟と電話で話していて
「おかーさんは幾つになっても少女みたい」
と言ったら、
「ねーちゃんだって同じじゃん」
と言われてしまいました
そそ、そうかな?
…それはともかく
蓮の葉を花瓶に放り込んだら
とっても涼しそう。
なんだかとても
美しい。
蓮の
あの美しい花はなくて
葉っぱだけで
こんなにも
清雅な空間を作り出してくれる。
さすがは天上の花、
なのです。
そして何本かは「蓮の葉シャワー」に。
葉っぱのまわりを
一周ぐるっと切りとって
葉脈をひらき、
茎の先に
キッチンペーパーを巻いて
ホースに挿せば
蓮の葉っぱが
シャワーヘッドみたいに
細かい水を
降らせてくれる。
蓮の葉の
清らかな緑、
大きくて美しい姿。
ほとばしる水。
風が吹くと
葉っぱが揺れて
水しぶきも揺れて
きらきらして。
「葉っぱから水が出ている」眺めって
すごく爽やかで
手桶と柄杓の打ち水もいいけれど
蓮の葉シャワーの打ち水、
すてきです。
水圧を調節することで
きれいな雫を
滴らせることもできるし
シャワーでも強めや弱めで
雰囲気を変えられて。
葉っぱを
上向きにすると、
シャワーというより
噴水っぽい。
蓮の葉シャワー。
夏の
ちょっと風流な水遊び。
手に持っても楽しいけれど
きのうは
浴衣がびっしょりになってしまった。
甥っ子が遊びに来られれば
きっと大喜びなのに。
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