beauty and harmony

八雲の眼差し



ことしも
夕暮れの裏庭に

カラスウリが
花びらの白い糸をほどいて

ひぐらしが鳴いて

夢幻
幽玄

逢魔が時


妖しいまでに美しい

夏の
日暮れ

小泉八雲の世界へ
扉が開く




秋に実る
あの
情熱的な赤い実からは
想像できない
白い花は

清らかで
儚くて
幻想的

それでいてどこか妖しく



暮れていく
空に

そして
降りてきた夜の闇に

たゆたう



季節の折々に

華やかさとは無縁の、
しん、と美しく
奥深い情景を目の当たりにすると

八雲の世界を
見いだすことがあります。

小泉八雲。

この国を
こよなく愛してくれた西洋人
ラフカディオ・ハーン。


怖い話は
実はものすごく苦手です。

八雲の作品は
怖いお話が多いけれど
彼の目を通して語られる日本の情景は
厳かで
怖いくらい美しくて

日本人として
それが誇らしく
うれしく、

でも
当時のこの国から
失われたもののあまり多さに
悲しくも
空しくもなる

わたしです。



カラスウリの花にかいま見る

美しい
幻影









コメント一覧

桐花
ピエロさん、おはようございます。
最近、ログインできたりできなかったりで、今朝はできなくて、ログインしないでコメントにお返事しています。
キカラスウリはわたし一度も見たことがないんです! 見てみたいです。
カラスウリの花は、同じ夜のお花でも、月下美人などとはまた違った風情ですね。
ピエロさんもいつか出会えますように!
コメントありがとうございました。
t71127aichan
桐花さん こんにちは
怪しげなカラスウリノ花 私は今まで見たことが無かったんですが
ある時 偶然にも道路端の木に絡んでいるお宅があって見つけたんです。
でもそれはキカラスウリでした。残念!
夜咲くカラスウリの花は何となく怪しい雰囲気の花ですね。
出合いたいわ。
桐花
蛍さん、こんにちは〜
コメントありがとうございます。
夜の森にカラスウリの花を探しに行くのですね♪
秋の実で見当をつけておくと楽チンそうですが、闇のなかに咲く白い花を見つけたときの感動は減ってしまうかもしれませんね。
梅雨時のジャングルだとびっしょりになりそう〜^_^;
骨折も少しずつ良くなると思うし、やっぱり梅雨明けを待ってからの探検の方が良さそうです。
気をつけてお出かけくださいね。
sukekaku5th
shimaさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
カラスウリの花だけだとそうでもないのですが、ひぐらしの聲と、刻々とうつろってゆく夕暮れの陽射しや風、いろんなものが調和して「逢魔が時」を演出しているように感じます。
怪談の怖さとは違う、妖しいまでに、神秘的なまでに美しい幽玄の情景が、八雲の愛した日本の面影と重なるように思えるのです。
ことしはまだひぐらしの聲が少なくて、ほんの2、3匹が鳴き交わしているようなかんじです。
折り重なり、寄せては返す輪唱にはなっていなくて、昼間の蝉の声も聞こえてこないし、どうしたのかなぁと思っています。
shimaさんのご近所でもカラスウリの花が見られるのですね。
強くてどこにでも繁殖している気がするのですが、秋の実と違って、花はあまり目立ちませんね。
__桐花
hotaru-3939
~~~ヾ(^∇^)おはよー♪
カラスウリの季節になったのですねぇ~
毎年、友と夜の真っ暗な時に草むらに入って探していたのになぁ~今年は骨折してしまいまだ、行っていませんよ~
夜に真っ白な花を見つけると友とわ~って大喜びなんですよ~
又、誘って探しに行ってみようかなぁ~
でも、この雨だからジャングルの中は入れないから、
もうすぐ梅雨明けになったにしましょう。
いつもステキな記事を楽しんでいますよ
fumiel-shima
桐花さん、こんにちは。

毎年この時季(7月頃)陽が西に傾き、静けさと共に空が
暗くなりはじめると一夜限りのカラスウリの花が咲き、
私達の心にいろんな思いを運んでくれますね。

そして「桐花ワールド」からもその美しい姿がひぐらしの
声と共に詩情豊かに伝えられていますが今年もその幻想的で
幽玄の世界が現れましたね。

私の住むさいたま市でも場所によってはこのレースが
ゆっくりとほどけていくような姿を見ることが出来ます。
我が家から200メートル程離れた場所の古い民家の脇の
小さな林の小藪の中にも見られるのです。

このカラスウリほど様々な言葉で表現される花も少ないと
思います。
見る人に幽玄、夢幻、幻想的、魅惑的、愁い、儚さなどを
思わせますね。
真っ白なレースの糸を想像させたり、妖しいまでもの
美しさから桐花さんの思いも小泉八雲の世界に繋がったのでは
ないでしょうか。

「耳なし芳一」「雪女」「ろくろ首」などの怖さに直接
繋がるものではなくても清らかなるがゆえにどことなく「怪談」「奇談」の世界に誘(いざな)われるような・・・
神秘的、幽玄などという言葉がカラスウリの白い花と一緒に
私の頭の中でも揺らめいています。
桐花
あおぞらさん、こんにちは。
秋の実も鮮やかできれいですよね。
わたしも、一体なんでこんなカタチに?ってよく思います~
くねくねした先で虫を絡めとる…ふふふ。
わたしははじめてみたとき、この白いレース部分はネバネバしていて虫がくっついちゃうのかなって思いました。
でも虫を食べる花ではないので、ふわふわした花びらで虫を誘って、受粉してもらおうとしているのでしょうか。
夜の闇のなかでなんとか目立とうとしているのかもしれませんね。
桐花
attsu1さん、こんにちは。
年々、美しい日本の四季が壊れていっている気がします。この気候の変化は日本に限らないのだとは思いますが…。
ひぐらしの聲、やっと聴こえてきたのです。まだ数匹しか鳴いていない感じです。去年はもっと早かったし、いまごろはもう折り重なる輪唱だったのですが。
昼間の蝉はわたしもまだ一度も聞いていません。どうしたのでしょう。
ラフカディオ・ハーンこと小泉八雲は、奥さんのセツさんから地域に伝わる昔ばなしや怪談を聞いて、それをもとにお話を書いたようです。そういえば来年、朝ドラになるそうですよ。
URLに行ったら、角野さんでびっくり。
角野隼斗さんはいろんなことをして楽しませてくれるピアニストですよね。一時期よく聴いていたのですが、久しぶりに彼のyoutube見ました。やっぱり楽しい^^* どうもありがとうございます。
桐花
ヒマヒマノキさん、こんにちは。
夏の夜にひっそりと咲いて、気づく人も少ないのに、秋には真っ赤に実って目を引く…
カラスウリの妖術に幻惑されていると感じるヒマヒマノキさんに共感です^^
秋には赤い実を蔓ごと取ってきて壁に吊るします。
種のカタチも個性的なんですよね。縁起がいいと言われるので、わたしも種を採って、財布に忍ばせたり、お守り袋を作って入れたりします。
「幽玄」っていう言葉は英語で説明するのが難しい観念で、すごく日本的で美しい言葉だと思うんです。闇にたゆたうカラスウリの白いレースをみていると、思い浮かびます。
ひぐらしの聲と相俟って、逢魔が時、八雲の世界を醸しだしているように感じます。
sukekaku5th
d-i-o-sさん、こんにちは。
こんなに複雑はカタチに進化したのですから、そこにはきっと意味がありますよね。
ネバネバしていたら、虫を捕らえるのかなとか思いますが、してないし…
受粉してもらうために虫を誘っているのでしょうか。
神秘のベール! ほんとうですね^^
__桐花
sukekaku5th
tadaoxさん、こんにちは。
怖い話は苦手なんです^^; 映画なんかも見られません。
特に霊がコワイです。妖怪はまだいいかな(霊と違って、生き物だと思うから?)
写真を撮ったのは夕方の咲きはじめから開花した直後くらいまでですが、もっと暗くなって完全に開花すると、花びらが反りかえって、糸の部分ももっと大きく広がってきます。
そうすると蜘蛛の巣とか、髪の毛を広げて迫ってくる魔女の顔を連想するわたしです。けっこう怖いですよね。
この美しくも妖しい情景に八雲がなんと言うか…わたしも知りたいです。
__桐花
sukekaku5th
赤石さん、こんにちは。
南関東、昨日は久しぶりの雨でしたね。
雨が好きなわたしはなんだかほっとしました。草木も喜んでいそうでした。
暗がりにカラスウリがぼんやりと連なって揺れていると、ほんとうに幻想的で神秘的で、ため息が洩れます。
「縒り糸をほどいたような飾り」「美しいだけではもの足りない妖質」という表現にその通りだなと思いました。
自然や物質的なことはもちろん、日本人の魂、薄れてますよね。弱まる、というのでしょうか。
これからますます貧弱になっていきそうで不安です。
コメントありがとうございました。
__桐花
sukekaku5th
みぎまゆさん、こんにちは。
どうもありがとうございます^^*
カメラはいつもオートで設定を変えないので、暗がりのカラスウリの花がうまく写せなくて、ぜんぶスマホで撮ったんです。
蚊、すごいですよね^^;
せっかくの花をのんびり堪能できませんね。
__桐花
kimibluekimi
桐花さん、こんにちは。
カラスウリ、文字通り熟れて来ると真っ赤というか朱赤のような実がなりますが、この花からは想像も出来ませんね。
確かに夜にこの花を見れば、何処となく幽玄さを秘めた花に感じられることでしょう。
それにしてもどうしてこんな風に凝った?感じの花になったんでしょうね。
まるでくねくねした花の先っぽで、魅せられてきた虫を絡めとるような、そんな雰囲気すら漂わせているよう。
物事何事も几帳面に、四角四面にしておくよりも、こんな風に遊び心?があった方が人生楽しいかも、と少し違った側面から考えてみました。(ひねくれ者の発想ですね 笑)
breezemaster
おはようございます^^

カラスウリが咲く時期になったんですね。
今年、梅雨が来るのが遅く、梅雨明け前に異常な猛暑、
それでも花たちは、季節を感じ、咲き出すんですよね。

桐花さんの言葉を読みつつ、
ヒグラシの声を思い出すと、夏の夕暮れを感じます。
そして、カラスウリ、
月下美人のような夜咲く妖艶さとは違う、
小泉八雲は、何か少し怖いシーンを作っていたんですね。

ヒグラシが鳴く時期なんだと思いつつ、
セミの声が私の行動範囲では、例年より遅いのを感じています。
猛暑の合間、梅雨が戻った涼しい朝ですね

そんな朝に、こんな曲はいかがでしょうか?
私は、聴いて楽しむだけなんですが、
ピアノが弾ける桐花さんなら、曲調の変化も楽しめそうです
https://www.youtube.com/watch?v=jcALOLsXXFc
ヒマヒマノキ
カラスウリの花。
確かにそうですね。
自然の中に埋もれたカラスウリ。
黄昏時というよりまさに逢魔が時に、
幽玄で妖しげな世界を広げていく。
それは小泉八雲の世界。言い得て妙ですね。

私が見たカラスウリは、夕暮れ時に、
都会の小道で咲いたしっかりもの。
フェンスや野草に絡みつき、怪しい糸で
引き寄せる。姿を隠したと思わせて、
秋には真っ赤な実に大変身。
その種は、打ち出の小槌、大黒様の顔とも。

もしかして、私はカラスウリの妖術に
幻惑されているのかもしれません(笑)。
d-i-o-s
此花は面白いですねーーこの蜘蛛の巣のようなものには意味がありそうですね!身を守る、とか
神秘のベールですねぇ
s1504
〈桐花〉さん、こんばんは。
今年も妖艶な花を見られましたね。
小泉八雲の世界を連想されたんですね。
怖い話は嫌いですか。
怖いもの見たさという言葉もありますが、烏瓜の糸はまるで手妻を見るようです。
桐花さんも暗くなると烏瓜のショーに引き寄せられるのですね。
八雲はこの幻想的なシーンを見たらなんというか知りたいです。
sukekaku5th
寝子さん、こんにちは。
ことしも咲きました^^*
ほんとうに…この世の花ではないような幻想的な姿です。だから逢魔が時とか、別世界を感じるのかもしれません。
「ただただうっとり・・・」ですね。
コメントありがとうございました。
__桐花
赤石
桐花さん、こんにちは。
当方は雨降りで、おとなしくしています^^

カラスウリが並ぶととても素敵です。
ダークな背景にただの白い花ではなく、縒り糸をほどいたような
飾りがあって、美しいだけではもの足りない妖質を感じます。

多くを失ったこの国、たくさんというかいろいろありますね。
特に魂の力が弱くなって、現在進行でなくなってきていると思います。
みぎまゆ
さすが桐花さん! 素敵なブログ…
昨日の夜、私もカラスウリの写真を撮ったのですが…
今年は例年以上に蚊が多くて パパっと撮って終了しました…。
(^◇^;)
桐花
さおぺんさん、こんにちは
レースのようで綿菓子のようで……
あと、完全に開花すると、蜘蛛の巣とか、髪の毛広げた魔女とか連想するわたしです。それこそなんだかホラーみたいですね^_^;
八雲のホラーに哀しみが交じっているって、なんだかすごく腑に落ちました!
温度がある……ほんとそうですね。
コメントありがとうございました。
桐花
すずちゃんのかあちゃん、こんにちは〜
コメントありがとうございます。
裏庭の垣根にカラスウリ!かあちゃんちと同じでうれしくなりました^_^
カラスウリの花はほんとうに魅力的ですね。
今朝、咲いていましたか?
写真は撮れましたか〜
暗いところで咲くからきれいに撮るの難しいですよね。
何枚も撮影してしまうの、わかります。わたしもです。そしてたくさんありすぎて載せる写真か選べなくなって、ブログに書きそびれたりしてます^_^;
桐花
力丸ママさん、こんにちは
いまはお寝坊なんですね〜
カラスウリの花は家の中に持ってきてもきれいですよね^_^
朝にはしぼんでしまうけれど……
わたしも一輪挿しに飾って、夜中に目に留まると、ハッとしたりしてます。
コメントありがとうございました。
桐花
wakoさん、こんにちは
ぞくぞく!?してくださってうれしいです。
裏山チックな小石川植物園にカラスウリの花咲いていそうな雰囲気ですが……
早くどこかで会えるといいですね^_^
朝ドラで取り上げられるってラジオのニュースで聞きました!でもタイトル『ばけばけ』とは!聞き逃してたみたい^_^;
朝ドラは見つづけられたことがないのですが、がんばって見てみようかな~って思っています。
コメントありがとうございました。
桐花
オジンさん、こんにちは。
情熱の赤い実とは対象的な花ですね。
印象が違いすぎて、双方が引き立つのでしょうか。
重そうにツルに枝垂れて連なって風に吹かれているカラスウリのの実、わたしも大好きです。
コメントありがとうございました。
寝子
今年も咲きましたね
ただただうっとり・・・
この世にこんな幻想的な花があるんだなあ・・・
saopen
レースのような、綿菓子のような。
カラスウリの花。
八雲のホラーって哀しみが交じってますよね。
湿度があって日本的に思えます。
suzulove
我が家の裏庭の垣根にも、毎年咲くカラスウリの花、明日の朝早起きして見てみます。
咲いていれば撮影したいけれど、どうしたら桐花さんのように美しく撮影できるのでしょう?
カラスウリの、不思議に美しい花は、何故かとても魅力的に感じます✨
明日の朝咲いていたら、下手な写真でも、きっと何枚も撮影してしまうと思います。
rikimarumama2007
力丸が元気な頃散歩でカラス瓜のつぼみを取って来て花瓶に挿し暗い所へ置くときれいに咲いたところが写せました今は寝坊してます。
wako
桐花さん お久しぶりです
怪しいまでの美しいお写真と日本語に、ぞくぞくしてしまいました。。
カラスウリの花は、まだ見たことないのですが、この季節になると桐花さんの記事「逢魔が時…」でその美しさに魅せられてます・°*いつかその繊細なレースに指を絡めてみたいなぁ…
ラフカディオ・ハーンとその妻セツさんの物語は、来年後期の朝ドラ「ばけばけ」になりますよ~。
yamaguti2520
似ても似つかない幻想的な花ですネ❕秋の実あの赤い色とは想像もできません❣幻想的な花があるからあの赤い色が生きてくるのかな秋の風に吹かれる赤い実も風情があります。
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