伝説上の仙女と白馬の王子を模した人型クレーン
長江の河口(揚子江)から2,400キロメートルも奥地に入った中国の内陸部に重慶という土地があります。世界史を学んだ人であれば日中戦争の重要な舞台としてなんとなく記憶しているはずです。
その重慶市の武隆区には、中国の北京に拠点を置く建築に関するウェブサイト『Archcy.com』が「2020年版・中国で最も醜い建築物ワースト10」に選ぶ、突っ込みどころ満載のアトラクションがあります。
『飛天之吻』とは、レストランの配膳(はいぜん)係がお盆で料理を運ぶように、伝説上の仙女と白馬の王子を模した高さ52mの人型クレーンが、回転式の円形展望台を上空まで持ち上げます。
シートベルトもない状態で手すりにつかまりながら、姫路城の天守閣よりもはるかに高い上空から乗客は眺望を楽しみます。
伝説上の話として、皇后の怒りを買い山にされた仙女(仙女山)と白馬の王子(白馬山)の恋仲を、さらに決定的に引き裂く川(烏江)も展望台からは眺められます。
《壞蛋小子》飛天之吻
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