深い海の底へ木が一本沈んだ
まだ木が生きているとしたら
木よ横たわれ
深い海の底へ陽の光が達するまで
安らかに眠れ
死んだように
横たわれ
眼を開けて
深い海の底へ木が一本沈んだ
まだ木が生きているとしたら
木よ横たわれ
深い海の底へ陽の光が達するまで
安らかに眠れ
死んだように
横たわれ
眼を開けて
年が変わり
新しいって言葉が加わり
新年になった
けれど僕の周りにでは
そんな時間を
水晶玉のように手のひらで転がして
ただ眺めているだけだ
歪めて見ているわけじゃない
ただ眺めている人たちがいるのだ
今日もその前ももっとその前も
何も変わらない
そんな人たちがもがいて生きている
何をも否定せず
ただ自分の世界で
自分を否定し肯定し繰り返し繰り返し生きている人たちが
いるのだ