地中に撒き散らされた種
ひしめき合い摩擦する
地球の不順で
目を出せない
膨張する欲望
生命の本能が軋轢を生み
一つの種が地中を飛び出した
空に弾を撃った
バーン!
芽の息吹く音ではなく
芽が正気で失くなった瞬間である
地中に撒き散らされた種
ひしめき合い摩擦する
地球の不順で
目を出せない
膨張する欲望
生命の本能が軋轢を生み
一つの種が地中を飛び出した
空に弾を撃った
バーン!
芽の息吹く音ではなく
芽が正気で失くなった瞬間である
日々眠り
日々目を覚ます
同じ場所への生還
闇夜伝いに
辿りつく
朝明けの頃
地上すぐの樹木が
高すぎる空を遮る
しなやかに伸びる四肢
取り戻す呼吸
風に木洩れ陽
午後の休息
米を研ぎ
水に眠らせ
成熟を待つ
わずかだが
また生き長らえた
夕べのひととき
かくれんぼした言葉が
鬼に見つからない一日は
なぜか虚しい
かくれんぼ
鬼のいないかくれんぼ
かくれんぼした心が
鬼に見つからない一日は
なぜか淋しい
かくれんぼ
誰も探してくれないかくれんぼ