
悪質占い師に依存し過ぎて「洗脳」月100万円つぎ込みも
サイトのトラブル全国で多発
男性2人に対する自殺教唆の疑いで自称占い師、浜田淑恵容疑者(62)らが11日、大阪府警に逮捕された。悩みを抱える人にとって、話を聞いてくれる占い師はときに心のよりどころとなる存在だ。ただ、占いに頼るあまり、依存関係に陥ったり、マインドコントロール状態にさせられたりして財産を奪われる事例もある。
関西地方で、多数の占い師が所属する会社の関係者の男性(51)は「お客さんの中には鬱病などを抱える人も多い。弱った心に付け込み、洗脳状態にして金を盗ろうとする悪質な占い師はいる」と非難する。 客に「祈禱(きとう)したほうがよい」「このブレスレットが守ってくれる」などと言葉巧みに伝え、高額な料金を請求するケースもあるという。「依存してしまい、月に10万円や100万円を占いに費やすお客さんはいる」と指摘する。 男性によると、客と師弟関係を築き、洗脳状態に持ち込む占い師もいる。関係が深まった客を「弟子」として迎え入れ、より密な関係を築くことで、客側が「教祖」のような感覚を持つという。「弟子になって『お布施』として多額の金を渡してしまう人もいる」。占い師への依存を防ぐため、男性の事務所では月の利用回数に上限を定め、超過すれば来店を拒否するといった対策をとっている。 実際、占いを巡るトラブルは後を絶たない。全国の消費生活センターに寄せられた占いサイトに関する相談件数は近年、年間2千件を超えて高止まり状態となっている。国民生活センターによると、相談の8割は女性。被害を訴えた人の約3割は、(占いサイト側に)10万~100万円の支払いをしていた。 無料登録した占いサイトで「幸せになれる」などのメッセージを受け、有料のやりとりに誘導される事例や、「願いがかなう」と書かれた広告を見た消費者が開運商品を購入すると、新たな商品の契約を強引に迫られたケースがあった。契約を拒否しようとすると、「娘が交通事故に遭ってもいいのか」「鑑定を受けないと不幸になる」など不安をあおる言葉で引き止めていたという。
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