『青春の殺人者』
1976年
長谷川和彦第1回監督作品
原作 中上健次 『蛇淫』
脚本 田村孟
水谷豊 24歳
原田美枝子 18歳
市原悦子 40歳
内田良平 52歳
白川和子
江藤潤
桃井かおり
地井武男
当時 映画館で鑑賞して以来となります
以来となりますが メンドくさそーな印象が残っていたので
録画が溜まっていたTVバラエティとドラマを消化する合間合間の鑑賞
それでも めんどーくさい 1976年とゆー時代と
メンドくさそーな長谷川和彦監督の第一回監督とゆーこともあって
メンドーくさいのオンパレード
いい意味でですよ いい意味でメンドーくさい
メンドーくさい理由をいちいちゆーのもメンドーくさいので
見所のみをいいます
原田美枝子の 生々しく健康的すぎる裸が一杯みれます
これは先月見返した「大地の子守唄」と同じくです
あと 同年代映画とゆーことで 台詞もめっさ下手っぴぃ
「大地の子守唄」は 下手っぴぃが功を奏してイイ感じですが 今回は原田さんの下手糞さがちょっとしんどい
でも まぁ 原田さんの裸が一杯見れるからヨシとしましょう
水谷豊さんは 「傷天」からの安定路線 安定していない役所ではありますが 堂々としていて安心して不安定芸を鑑賞できます
そして THE 市原悦子です
市原悦子40歳
父殺しをどーするかの水谷さんんとの舞台芝居後の大立ち回り
当然のごとく体当たりシミーズ姿で パンツ丸見え
全然イケます 色っぽいです
この日本の宝とも言える女優様の 毎回毎度の演技プランは
監督の求める熱苦しさに実に誠実です
長谷川和彦監督の熱苦しさとメンドーくささは 割愛しときます
第一回監督作とゆーのは 恥ずかしく こそばゆいもんです
付録の監督インタビューはメンドくさいので見んとこーっと
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女は泣きもしなかった。平然としたものだった。蛇口につけた短く切った青いホースの先をつかみ、水を流しながら、粉石鹸をまき散らし、浴場のタイルをこすった。スカートをまくりあげ、かがみ、こするたびに女の髪は揺れる。鼻唄さえ出かねないようだった。粉石鹸のあぶくが衣服に着かないように彼は、すそをまくりあげた。毛脛が、獣じみてみえた。手をのばして、蛇口を満開にした。「あかんよ、もうちょっと緩くして」女は言った。「水がはねたら、また洗わなならん」
(「蛇淫」 中上健次)
女は泣きもしなかった。平然としたものだった。蛇口につけた短く切った青いホースの先をつかみ、水を流しながら、粉石鹸をまき散らし、浴場のタイルをこすった。スカートをまくりあげ、かがみ、こするたびに女の髪は揺れる。鼻唄さえ出かねないようだった。粉石鹸のあぶくが衣服に着かないように彼は、すそをまくりあげた。毛脛が、獣じみてみえた。手をのばして、蛇口を満開にした。「あかんよ、もうちょっと緩くして」女は言った。「水がはねたら、また洗わなならん」
(「蛇淫」 中上健次)
市原両親殺害事件 1974年(昭和49年)10月30日
1974年10月30日の17時20分ごろ、千葉県市原市の自宅で、
両親から風俗店勤務女性との結婚を反対されたことに激怒した息子は、
父親(当時59歳)を登山ナイフで突き刺し、続けて止めに入った母親(当時48歳)も刺殺。
両親ともほぼ即死の状態で、遺体を浴槽に隠す。
11月1日、双方の遺体に車のホイールを括りつけ、五井海岸の養老川河口から投棄。
親の金庫から金を奪い、風俗店勤務女性と遊び歩いていた。
11月10日、東京湾で両親の遺体が発見され、身元を確認すると同時に、息子を殺人及び死体遺棄容疑で逮捕。
息子は当時千葉県内の最難関高校だった千葉県立千葉高等学校を卒業、両親は裕福な自営業、
風俗店勤務女性との結婚を反対されての親殺しと、マスコミはかなりスキャンダラスに報道していた。
1976年、この事件をもとに中上健次が小説『蛇淫』を発表。同年に長谷川和彦監督が水谷豊主演で映画『青春の殺人者』を製作した。
長谷川和彦は脚本家として「青春の蹉跌」と「宵待草」がすごかったので期待してましたが、「青春の殺人者」は勢い余ってつう印象しかありません。
太陽を盗んだ男とか
「青春の蹉跌」は神代演出もあって名作なのですが
長谷川さんがあまり監督していない理由は
何かとあるのではないでしょうか