とりたてて何もない日々のらくがきノート

からだに関することや昭和の懐古、たまに俳句など

胃にも感情が?

2024-07-08 22:31:34 | 日記


学生の時は、福岡市の安い下宿(四畳半、台所・トイレ共同)にいて、
いつもお金がなかったが(学生だから当然といえば当然)、特に1年生の
間は、一人暮らしも初めてだし、手持ちのお金を要領よく使うすべも
まだわかってなかったので、2、3日満足なものを食べる事が出来ない
なんていう状況になるのも、そう度々ではないが珍しいことではなかった。

そんな具合だから、朝1時限目のあとすぐ学食に行き、午後の講義が
すべて終わってから、また学食に行くなんてこともやっていた。

私が育った土地は愛媛でも香川県にほど近いところだったので、うどんは
たいていコシの強い硬めの麺に慣れていたけれど、福岡のうどんは太めで
柔らかく、それに薄味のつゆがよく合っていて、ごぼう天とか丸天うどん
など美味しく食べたものだ。

それでいつの季節だったかは忘れてしまったが、そんな腹ぺこが3日ほど
続いたあと、やっとお金が入ったので急いで下宿の近くのスーパーへ
行き、中にある小さなカウンターだけの軽食堂でうどんを注文した。

で、うどんをふた口くらい食べたとき、なぜか両方の目尻から涙が
次々に流れてきたので、自分でもとても戸惑ってしまった。
いくら腹ぺこだったとは言え、悲しいとかつらいとかの感情はなかった
と思うし、幼児でもあるまいにこんな事で涙が出てくるとは思わなかった。
他の席にもお客さんがいたので恥ずかしかったが、しょうがない。

とにかく全部食べてそそくさとスーパーを出たけれど、身体というか
胃が久々にまともな食べ物が入ってきたので、とても喜んで、嬉し涙を
流させたのだろうか。何だか情けない話だが、自分の心で感じて認識
している感情以外に、身体や胃自体にもそうした感情が備わっている
のかと考えるしかない出来事ではあった。

まあ、ひとつ前の記事内容からしてみると、欠食気味だった学生の
時は、結果としてけっこう健康的ではあったのだと、考え直してみた
月曜日の夜である。

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