《勘違い》

この前の会話で、親の話になり・・・

 

　　　「俺のおふくろは元気だなぁ・・・」

　　　「うちはボケちゃって・・・」

　　　「昔は喧嘩したけど、今は仲いいですねぇ・・・」

 

等の会話が飛び交い気楽に楽しい酒がすすんでいた

で、俺に話をフラれ・・・

 

　　　客　「澤田さんの親って元気なんですか？」

　　　俺　「俺のおふくろは１３年前に亡くなったよ」

　　　客　「あっ！・・・すいません」

 

ちょっと空気が変わる・・・

 

　　　俺　「何だよ！　いいんだよ１３年も前の事なんだから・・・」

　　　客　「すいません・・・あっ！んじゃ・・・たとえば、おふくろさんが一番嬉しかった事って何だと思いますか？」

 

と、聞かれ・・・

 

　　　俺　「そうだなぁ・・・」

 

ちょっと思い出に浸る俺・・・

 

　　　俺　「やっぱり土佐清水公演じゃないかなぁ・・・」

 

そう言うと、また場の空気が一変した

 

　　　客　「え～～～っ・・・マ・・マジっすか」

　　　俺　「いやいや・・・そんなに大した事じゃないよ　・・・たしか１９９０年か９１年だったかと？」

　　　客　「す・・すっごいっよ　　それ・・・すっごいっすよ」

　　　俺　「だからそんな事ないって・・・」

 

と、言いながらも気持ちよくなる俺

 

　　　客　「で、それはどれくらいの大きさなんっすか？」

　　　俺　「たしか・・・８００人くらいだったな？」

　　　客　「え～～～～　でっかいじゃないっすか～～」

　　　俺　「そんな事ないって・・・来てくれた人たちのおかげなんだから・・・おふくろも頑張ったし・・・」

　　　客　「いやいやいやいや・・・なかなか出来ないっすよ・・・・なぁ」

 

と、連れに話す客。

 

　　　客　「それって、やっぱり普通に滑り台とかブランコとか置いたんですか？」

　　　俺　「滑り台？？」

　　　客　「だから普通にあるじゃないですか公園には・・・」

　　　俺　「・・・」

　　　客　「あれ？公園を作ったんですよね？？」

 

　　俺　「バカヤロ～～～」

 

　　　客　「えっ・・・あれ？？」

 

　　　

　　俺　「芝居の公演だよ芝居の～～～」

 

　　　客　「芝居の・・・・・　　な～んだ早く言ってくださいよハハハ」

 

　　　俺　「わかれ～～～～」

 

すると一人が・・・

　　　　　「僕は解ってましたけど・・・」

 

　　俺　「嘘つけ～～～～」

 

 

空気は一変して、グラスをすする音だけが微妙に響いた・・・

・・・普通、解るだろうよ

 

あ～ぁ・・・・・ほいたら