彼女は3人兄妹の末っ子。
3歳の時、父親を亡くした。
その時、母親は3人の子供を見捨て、新しい男性と家を出る。
3兄妹は施設で育てられる事となる・・・。
これからの話は、長い付き合いの中で初めて聞いた感動秘話だ。
末っ子の彼女は、中学を卒業すると大阪の美容学校に入学する。
美容師になるためだった。
が、1年もすると東京から連絡が入る・・・
「東京に来ないか?」
14年前に子供3人を見捨てた母親からの連絡だった。
・・・・・
東京に出た彼女は、母親と共に水商売を始めた。
美容師の夢も諦めざるをえなかった・・・。
・・・あれから数十年。
彼女は現在、水商売で生計を立てながら人生を過ごしている。
が、彼女は今、美容関係の勉強を始め学校の試験を受けている。
未だ、合格はしていない・・・。
しかし彼女は、諦める事なく又、受けるらしい。
俺は、彼女がどうしてそんなに美容関係に拘るのか・・・
今のままでもいいじゃないか・・・
と、思っていたが・・・
すべては、そんな過去からきたものだった事に気づいた。
彼女は言う・・・
「1回の人生、やりたい事をして死にたいじゃん!だから私は諦めない! これは私の意地です!!」
彼女は、半世紀を目前に生きている独身である。
たしかに難しい年齢ではある。
でも彼女は今・・・幼き頃に抱いた夢に向かって力強く歩いている!!
失った時間を取り戻すかの如く・・・必死で楽しく自分の人生を生きている!!!
彼女は言う・・・
「私が母親を許す事は絶対にありません!」
彼女がこれまでに背負ってきた人生に、「頑張れ!!」 と、いう言葉はあまりにも軽薄すぎて言えなかった・・・。
※話は、かなりはしょってますが、俺が聞いた話はもっと壮絶な人生でした。
讃美をおくりたい
ほいたら