21年前にもアメリカ西海岸を車で旅行しました。
ヨセミテやグランドキャニオン、モニュメントバレーなど今回と同じコースと、さらに南に下って
サンディエゴやメキシコまで行ったような気がします。
1992年当時は、インターネットもまだ普及しておらず、何もかもがアナログでした。
宿も予約せずに、行き当たりばったりで観光地近くの町に着いて、「VACANCY」のサインの
点いたモーテルに入って、「Do you have a room tonight?」の決まり文句。
夏のハイシーズンだったので、暗くなってから着いた町では宿が見つからず、
1時間かけて隣町まで行き、そこでも見つからずモーテルの前で車中泊したこともありました。
20年以上たってもアメリカの国立公園の景色は全く変わっていませんでしたが、
旅行を組み立てる上の環境はITの進歩により大きく変わり、今回はその恩恵をたくさん受けることが
出来ました。
旅する上においてのITの活用は、時間の節約もでき、また言葉の不安もかなり解消してくれます。
ホテルの予約もHotels.comの日本語サイトから簡単にできるし、現地ではどこのホテルでもWi-Fi環境が
整っているため、いつでも情報収集ができるという安心感がありました。もちろん、スカイプを使えば日本に
簡単に電話もできます。
アメリカドライブ旅行の最終回として、旅の技術編を書いておきます。
◆航空券
私は基本的に海外旅行はHISをよく使います。
以前は電話や店頭で予約していましたが、今はWEBサイトで、出発日による価格の違いなどをすぐに
確認でき、そのまま予約できます。本当に便利な時代になりました。
今回はサンフランシスコ in → ラスベガス out で航空会社は必然的にユナイテッド。
ユナイテッドのWEBサイトから直接予約した場合とHIS経由で予約した場合で
ほとんど値段が変わらなかったのでHISで予約しました。
GWや8月は早めに予約しないと安い便がすぐになくなります。今回は出発の10か月前に予約しました。
出発・帰国日によって値段がかなり違いますので、いつ出発していつ帰国するかが特に重要です。
今回の旅行では8月7日出発、8月26日帰国で123390円/人でした。
・・・もし8月12日出発だと154390円でした・・・
◆ホテル予約
予約サイトによって多少値段が違いますが、基本的にHotels.comとAgodaを使いました。
・・・Agodaはマレーシアなど東南アジアのほうが強いようです・・・
また国立公園内のホテルの多くは民間予約サイトでは扱っておらす、直接国立公園の管理会社の
ホームページ(英語サイトのみ)から予約する必要があります。
ヨセミテ公園やグランドキャニオン、モニュメントバレーなど夏に人気の観光地は、早めにホテルを押さえることが必須です。
ヨセミテ公園のYosemite Lodgeは8ヶ月前にもかかわらず8月はほとんど満室でした。
たまたま1日空いていてその日に合わせて日程を組んだくらいです。
何日か前まではチャージなしでキャンセルできるホテルも多いので、とりあえず早目に押さえておくのがいいです。
今回はたまたま円安になる前にほとんどのホテルの支払いが済んでいたので、2割は得した気分でした。
◆レンタカー
WEB検索していて、「最安値保障」という言葉につられてrentalcars.comというサイトより予約しました。
日本語対応で、事前に電話で保険の内容など詳しく確認することもできました。
レンタカーはDollarでしたが、直接DollarのWEBサイトから予約するより安かったです。
・・・19日間で保険(ほぼFULL)+カーナビで83401円でした。
直接予約する場合でも、HeartsやAvisは高く、Dollarが一番安いです。
アメリカのハイウェイを走るので、インターミディエイト・クラス(中型車:2000ccクラス?)の車にしましたが、
現地では予約したクラスが出払っていたようで、無料でスタンダードクラスのFord Fusion Saloon(フルサイズ:2500cc)
にアップグレードしてくれました。高速でもすごく安定感があるいい車でいた。
タイヤに空気圧センサー(アメリカの車は義務づけられている)が付いていて、
2日目にその異常を知らせるランプが点灯・・・ガソリンスタンドでセルフの空気入れの機械(25セント4枚)で
空気を入れるとランプが消えてほっと。高速走行の安定性が全然変わりました。
タイヤの空気、フリーウェイは75マイル(120km)で走りますのですごく大事です。
空気圧センサーが付いていなくても、途中で一度はチェックしたいものです。
20年前はアメリカの道路は日本に比べてガタガタでした。ハイウェイでバーストしたタイヤの残骸をしょっちゅう見かけましたが、
今は道路の状態もよく、バーストタイヤの残骸もほとんど見かけませんでした。
◆Google Mapで事前に行程作成
・・・教室でも今週はGoogleマップの活用方法をご紹介しています・・・
事前にマッピングして、1日の走行距離とおおよその走行時間を算出。
道路によっても出せる速度が違うので、どのぐらいの速度が出せそうな道なのかは
ストリートビューで確認しました。
カーナビが使えないことも想定して、全行程を印刷して持っていきました。
印刷方法・・・マップを拡大したり移動したりして必要な画面を表示して、「Snipping Tool」で切り取ります。
切り取った画像はJPEGでピクチャーに保存。あとはA4用紙1ページに2枚、さらに両面印刷でオリジナルマップの完成!
これがあればアトラスマップなど購入する必要はないですね。
◆カーナビ
予約したカーナビ、カウンターで渡されたのはSAMSUNGのGalaxy NoteⅡでした。
3G電波でGoogleマップをダウンロードしながら音声付きで案内してくれました。
難点は普通のカーナビのように地図データが本体にはインストールされていないので、
3Gが通じない場所(国立公園内では通じないところが多い)では案内を開始してくれませんでした。
しかし、3Gの通じる町で地図データをダウンロードすれば行先(3Gが通じなくても)
まで問題なく案内してくれました。
使い慣れたGoogleマップの機能をそのまま使えたので、ガソリンスタンドやスーパーがどこにあるかも
簡単に検索できました。
それと、ナビ以外にテザリング機能(モバイルWi-Fiルータ機能)と電話(アメリカ国内無料)、
インターネットブラウザーの4つの機能が付いていて、特にパソコンとつなぐテザリング機能は重宝しました。
1日800円程度でしたので、付けておいて大正解でした。
◆SAFEWAYのカード
セドナやモニュメントバレーでは、ホテルのテラスで壮大な景色を眺めながら、スーパーのお惣菜とワインで
ディナーというのが最高のひと時でした。
SAFEWAYはちょっとした規模の町にはほとんどあり、良くお世話になりました。
会員になれば、すごく安く買い物ができます。
パソコン技・・・googleマップでその町の地図を表示してから検索窓に「supermarket」と入力して検索すると
付近のスーパーの場所を片っ端から表示してくれます。
SAFEWAYはハワイにも多くあるので、利用したことがある方も多いと思いますが、絶対に会員カードを作らないと損。
カードなしだと、1~3割くらい高くなります。カウンターでカードを作りたいといえば、ツーリストでも発行してくれます。
住所を書かされますが、適当にホテルの住所でも書いておけばOK。チェックもしませんから。
・・・これは以前ハワイのB&Bに泊まった時に教えてもらいました。
あと、食品専用スーパー(Grocery store)のBashas'もよく利用しました。
◆ガソリンスタンド
事前の情報で、アメリカのガソリンスタンドでは、ポンプに付いているカード支払い機では日本のクレジットカードが
使えないと聞いていました。現地でも試してみましたが、どこのスタンドでも受け付けてくれませんでした。
アメリカ国内で作ったカードしか使えず、インターナショナルカードは使えないようです。
よってクレジットカードで支払う場合は、まずポンプ前に車を止めて、お店のカウンター(普通は併設のコンビニのカウンター)へ行って、
「Pomp No.2,please」といってクレジットカードを渡すだけで店員さんは店内からNo.2のスイッチを入れてくれます。
あとは、車に戻って、ポンプを握ってから、ガソリンの種類を選ぶボタンを押します。
あとは日本と同じ。最後にクレジットカードとレシートを受け取りにカウンターへ行きます。
「Pomp No.2,check please」で分かってくれます。
あと、カードではガソリン単価のレートが悪くなることが多かったので、旅行の後半は現金で支払いました。
現金で満タンにしたい場合はカウンターで適当に多めにお金を渡して、後でお釣りとレシートをもらいに行きました。
アメリカはオクタン価の違いでガソリンが3種類あって、私は燃費の違いが出るのかどうか分からないので、
いつも一番安い「87」を入れました。
ちなみにガソリン単価は安いところで、1ガロン当たり3.5ドル。
1ドル98円、1ガロン約3.8リッターで計算すると約90円/リッターでした。
◆国立公園めぐりはアニュアルパスで!
アメリカの国立公園は車1台につき入場料が必要で、ヨセミテで25ドルでした。
今回、ヨセミテ、デスバレー、ザイオン、グランドキャニオンの4つを周る予定だったので、
最初のヨセミテでアニュアルパスを80ドルで買いました。
これを使えば、1年間アメリカの国立公園・国定公園の入場が無料になります。
セドナの各ボルテックスの駐車場も通常1日5ドルが必要なのですが、アニュアルパスを持っていれば
無料でした。
◆アメリカ人のあいさつ、マナー
トレッキングなどですれ違った時だけでなく、普通の観光地でも目が合えば誰にでも微笑んでくれます。
男同士で目が合ったときは、目配せして小さくうなずくのが軽い挨拶のようです。
扉などを先に開けた場合は、 後に入ろうとする人が3mくらい離れていても扉を開いて待っていてくれます。
ガラス扉で前から女性が来たとき、反対側から早足に近づいてさりげなく扉を開けてあげる男性も見かけました。
女性は「Thank you!」と言って、さらっと通り抜けていきました。
あと、日本人も含めてアジア人は、混雑したところで人に触れそうになっても(触れても)、何も言わない人が多いですが、
アメリカ人は偶然でも人のスペースに入ったりすると必ず「Sorry!」か「Excuse me!」 と即座に言います。
この辺りはアジア人が学びたいところですね。
あと車のドライバーのマナーも良かったです。ウィンカーを出せばたいがい道を譲ってくれます。
これは、東京でもそうらしいですが。、大阪のドライバーはなかなか道を譲ってくれないという話は東京の人から良く聞きます。
運転が荒いといわれるローマで車を運転した時、大阪の南で運転できれば、どこでも運転できると思いました。
以上、まとまりがないですが、
アメリカ・ドライブ旅行や国立公園めぐりを考えておられる方のご参考になればと思います。