糖尿病というスティグマ

SNSで糖尿病の医者が「糖尿病というスティグマを失くしたい」って発信していた～いまもしているかと思う。それを読んだときは、「あぁ、そうだね」と思ったけれど、実際に病院にいるとやっぱり「糖尿病患者は我儘」と思うことがしばしばある。

「糖尿病患者は我儘だから糖尿病になったんじゃない」

「糖尿病患者は病気という不幸な境遇になったから我儘になった」

というような話がある。

「糖尿病患者は雇用したくない」

「糖尿病患者と結婚したくない」

みたいな社会的な不利益を解消しようというのは理解できるけど、それっていわゆる難病患者に共通なことで、糖尿病患者だけが被害にあってるわけじゃなくない？

いや、「糖尿病患者だけでなく難病患者の全てから社会的不利益を失くす」っていうのが理想だし、糖尿病患者団体がとりあえず自分たちの不利益を解消しようとするのは当たり前だと思う。でも、やっぱり「健康的な人間」のほうが魅力があるのは仕方が無い。不細工よりも美人が得をするし、障害者よりも健常者と結婚したいじゃん。

それよりなにより、本当に現実の糖尿病患者って「わがまま」だよね。

耐糖能と精神的忍耐力に何らかの相関があるんじゃないかと思うくらいにさ。『「一型糖尿病は可哀想だけど二型糖尿病は自業自得」っていうのが誤解で、二型糖尿病も体質的な問題だ』っていうけど、やっぱり多くの二型糖尿病患者は…ねぇ…。いくら太っても食べても糖尿病を発症しないひとがいるから、二型糖尿病も体質の問題って言われてもさ。太っていない二型糖尿病患者もいるんですよって言われても、実際に目にするのは我儘なデブなわけでね。

それは、「大人しい物静かな中国人もいますよ」「日本が好きな韓国人もいますよ」「暴動を起こさない黒人のほうが多いんですよ」みたいな話でしょ。

世界には黒い白鳥だっているだろうし、白い鴉だっているかもしれない。でも、そんなこと言われても「だからなに？」って思っちゃうんだよね。