2週間程度だと慢性咳嗽ではなく、急性~亜急性くらいってことになるけど、診療してると慢性って言いたくなる。
最近、長引く咳の患者が多くて、しかも多彩な原因で、どこまで診断するのかに悩みます。
花粉症の時期に伴うアレルギー性咳嗽(含喘息)が主で、あとは「名もなき感染症(風邪症候群)」とかなんだけれど、そこにhMPv.(ヒトメタニューモv),マイコプラズマ,更に百日咳なんかが紛れ込んでる。もちろん、細菌性肺炎も稀にいる。
胸部X-Pで大まかな当たりをつけるにしても、検査をどこまでやるか。
hMPv.の迅速とマイコプラズマの迅速とやって、更に百日咳の検索までやっておくのか?
それとも、hMPv.はなにも治療方法があるわけじゃないので、hMPv.は検査せずに、マイコと百日咳をチェックしておくのか。
咳嗽が典型的ならともかく、百日咳でも「ちょっとしつこい咳」くらいの症状のこともあり、検査するにしても「そこまで必要?」と思ったりもする。
「内服薬を5-7日分ほど処方して改善なければ検査」と思っていても、「もっと長めに出ないですか?」と言われたり、「良くならないので他所のクリニックへ」も普通にある。こっちで「とりあえず5日分処方するから飲み切ったくらいに再受診してね」って言っても、他所を受診するなんていうのは普通で珍しくもなんともない。
『前の病院で肺炎って言われてクスリを貰ったけど良くならないので、こっちに来ました』って、前の病院を再受診したほうが良いんだよ。向こうは向こうで、「改善しなかったら●●」って方針があったかもしれないじゃん。
まぁ、こういう「自分の思い通りになる医者を捕まえるまで受診を繰り返す」って行動は、爺婆のほうが酷いんだけどね。彼らは時間だけは持て余してるし、金銭的な負担も少ないからさ。
厚労省も財務省も、日本の政治はみんなで高齢者優遇が正義だって思ってるんだよ。これは何年経っても、誰が何を言っても、誰かが何をしても変わらないだろうなぁ。
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