社長の主張〔その2〕

　中小企業の社長は、「自社の姿」を主張するために「四つの視点」を使うことは昨日お話しました。
　ところで、「自社の姿」とはどの時点を指しているのでしょうか。
　
　時点です。現在なのか２～３年後なのか、１０年後なのかという意味です。
　答えは、中長期のあるべき姿を主張すべきだと一般的に言われています。
　なぜならば５年以上先の姿など、今のような時代では経営環境が激しく、また先行きも不透明なこともあって、あまりにも長期過ぎる。その頃に近ずいてみないとまったく予想がつかないのも事実です。

　しかし大半の社長は、実は目先のこと、すなわち明日のことや１週間先、１ヶ月先のことしか考えていません。

　これでは、そこで働いている社員にも夢を与えることはできませんし、また、金融機関などは協力してくれるとは思えません。ましてや、お得意さんもどのように自社をみているかもわかりません。
　つまり、社長は、中長期のあるべき姿、すなわちビジョンを描くことがなによりも必要です。ビジョンは、社員に夢や希望を与えるものでいけません。
　したがって、ビジョンの策定は、改革改革と叫ぶ前に社長がしなければならない一番の仕事ということになります。