tako(タコ)のアコギな日々

アコギや機材に関する事などを書いています。

レインソング Rain Song(エレアコ)奮闘記④(エンハンサー・Body Rez編)

2019-11-20 12:09:00 | アコギの話題いろいろ
ども、takoです。

さて、オールグラファイトアコギであるRain songの音作りについて、EQだけでボディヒットを含めた音作りをするには無理がある、という事を理解してしまった僕は、ピックアップを後付けする事も視野に入れながら、もう一つの方法を試してみるのです。


それは、前々から気になってたこちらの機材を導入してみることでした。




tc electronicのBODY REZ!




製品の説明としてはこんな感じ。
BodyRezは、多くのアコースティック・ピックアップでは平坦になってしまいがちな音を、楽器本来の音に近づけます。また、フィードバック除去の回路も搭載。 専属のオーディオ・エンジニアがいなくても、きっとより良い音で演奏をリスナーの耳に届けることができるようになるでしょう。


ざっくりと言うと、ピックアップを通した音をギター本来の音にする、というウソみたいな魔法のようなエフェクターです。


このエフェクター自体、エンハンサーという種類のエフェクターに分類されるようで、要は倍音成分を作り上げて音圧・音質を持ち上げるといった機能があります。

※倍音…楽音の音高とされる周波数に対し、2以上の整数倍の周波数を持つ音の成分。1倍の音、すなわち楽音の音高とされる成分を基音と呼ぶ。

アコギはもともと空洞になってる本体を振動させることで、倍音を発生させて豊かな音になる、という性質があります。
つまり、このBODY REZはピックアップだけでは失われてしまう倍音を発生させて、豊かなアコギサウンドを作り出す、といった類のものでしょう。

「このBODY REZなら、ボディヒットの音にも厚みを出してくれるかも…」と、思いさっそく取り入れてみました。






このBODY REZ。
たしかに、弾いてる人にしかわからない程度ではあるものの、音の豊かさが出て非常にいい音になります。


しかし、ピックアップそのものの音は変わらない、いわゆる"ピエゾっぽさ"は消えないのです。


非常に優れたエフェクターであることは間違いないんですが、僕の欲しい効果はありませんでした。
逆に弦の音が豊かになった分、もともと鳴らなかったボディヒット音がさらに埋もれてしまう結果に…。


よくよく考えたら、音が良くなってもそのバランスが変わるわけないよなぁ…と、我ながら都合のいい考え方をしてたなぁ、と反省してしまいました。


ああ、やっぱりピックアップを後付けしてデュアルピックアップシステムを構築するしかないのかなぁ…


→続く



レインソング Rain Song(エレアコ)奮闘記③(続・EQ編)

2019-11-19 10:04:00 | アコギの話題いろいろ



ども、takoです。

さて、引き続き、オールグラファイトアコギ、Rain songの音作りに試行錯誤していくわけですが、
EQに真剣に向き合おうとした時に↑のような、非常に複雑なツマミと格闘することになるわけです。

Rain Songに搭載されているこのFishman Prefix Plus-Tというプリアンプ。ぱっと見、知らない用語のツマミが多数あり、まずはとにかくネットで調べまくりました笑




それぞれのツマミの使い方を調べてみると、簡単に以下の通りです。

Notch
ノッチフィルター。特定の音域の音をカットする機能。
volume
当然ボリューム笑
Brilliance,Treble,Contour,Bass
4バンドEQなんですが、Contourがこれまた曲者なんです笑(後述)
Phase
(これ、未だによくわかんないです笑)
Contour Freq
Contourで調整する音域を決める。
Tune
もちろんチューナー。ミュート機能もあり。

いろんなページを見まくって、なんとか上の通りに自分の中でまとまりました。



んで、Contour Freqというのが非常に曲者で。250Hz〜3kHzの好きなところの音域を調整出来るようなのです。
が…。MIDを抑えると、なんか音がスッキリして自分好みになるのはわかるんですが、じゃあ、この抑えるとスッキリする音域ってどこなの?ってとこがさっぱりなんですよね。


イコライジングについて詳しく説明してくれているサイトによると…


  200Hz ・・・・・ 100より高いが、それでもかなり低音。低音の鳴りを担当。
  400Hz ・・・・・音の太さを担当。
  800Hz ・・・・・中域のネバりやコシの強弱を担当。
  1.6kHz ・・・・・アタック感を担当。
  3.2kHz ・・・・・音ヌケを担当。
だそうです。
んー、これでもさっぱり笑


もっと調べてみると、Prefixの公式マニュアル(英語)に、フィンガースタイルソロギターオススメセッティングの画像がありました(最初からこれ見ろや笑)






ふむふむ、やっぱり低音と高音を多めに出して、中音域を抑えるとモコモコしない抜けのいい音になるんだね。
と、とりあえず図のままにセッティングして、弾いてみました。

ここから徐々に調整していくわけですね。


ジャラーン♪

「ん、なんか弦と爪の当たる音が気になる…ちょっと高音の2つを下げてみるか」

ジャラーン♪

「んー、ちょっと高音下げすぎたか。Trebleだけちょっと上げてみるか」

ジャラーン♪

「うーん、なんかまだブリブリするピエゾ感あるなぁ、Contourの音域変えてみるか」

ジャラーン♪

「おっと、低い方にしちゃうと余計にブリブリすんなぁ。ちょっと高音寄りにするか」

ジャラーン♪

「うーん、まぁこれで妥協するか。あと、ボディヒット音がどうなるかな」

ドンっ


「うわ、ちっさ!スネア音は?」

カッ!

「うあー、ボディヒット音小さいなぁ…。しゃあねぇ。ちょっと、BassとTreble上げてみるか。」

ドンっ!カッ!


「うん、まぁ、いいか。これでスラムみたいに弦の音と一緒に鳴らすとどうなるかな?」

ドンっ!じゃうわぁぁーん!カッ!じゃうわぁぁーん!
ドじゃうわぁどぅわぁぁーん!かっうわぁぁー!

「うわうわ!これ聴けたもんじゃなくなるな!Bass,Trebleもとに戻して…




………


………


………。

いろいろと試行錯誤して、たどり着いた結論は…


イコライジングだけじゃボディヒットなどを織り交ぜた奏法をやるための音作りは限界がある

ということですね。



正直、僕、ギターを改造したり穴開けたりするのに抵抗があり、後付けでピックアップとかはやりたくなくて、なんとかRain song単体でカバーしたかったのですが、それは無理だとわかってしまったのです。


後付けピックアップしかないのかなぁ、と思っていたのですが、そこに至る前にもう一つ方法をためしてみます。
それはまた次回。


→続く

前回記事はこちら↓






レインソング Rain Song(エレアコ)奮闘記②(EQ編)

2019-11-19 10:02:00 | アコギの話題いろいろ
ども、takoです。


さて、今回からRain songの音作りの奮闘記を本格的に書いていくわけですが…



前回の記事でも書いていますが、Taylorのピックアップ性能が良すぎて、EQとかピックアップとかをこれまで全く意識せずギタリストとして活動してきたtakoです。
はっきり言って、この記事は素人レベルの知識で色々と試行錯誤してきた記録ですので、参考にならないどころか、こいつ何言ってんだ?何にも知らねぇな!と、思われる内容もあるかと思いますので、そのつもりで広い心で読み進めてください笑


さて、音作りをするにあたってまず検討したのがEQでした。
ここでうまく音作りが出来れば、理想となる音が作れるのではないか?と考えたわけです。

Taylorを使ってる時は、もちろんイコライジングというものも真剣に考えていませんでした。
というのも、Taylorには LOW HIGH ボリューム の3つのツマミしかないんです。すごい簡単なんです。

んで、マルチエフェクターはフィッシュマンのTONEDEQとを使っていて、こちらについているEQもLOW MID HIGHの3バンド。こちらも、見た目に分かりやすい簡単なEQです。





Taylor自体が全部のツマミをフラットにしたままでも充分バランスの取れたいい音だった(初期の頃の僕はそれが良い音だということにすら気付いていなかったのですが笑)ので、


TaylorとTONEDEQで音を作る時は、
最初は全てのツマミをフラットにした状態から「なんか爪と弦が当たるチャリって音が嫌だな」と思い、なんとなくTaylor側のHIGHを下げて、んで「なんか、音がボヤッとするなぁ」と思って、TONEDEQのEQのツマミをなんとなくいじってたら、MIDを少し下げると音がスッキリしたんです。

なので、音の性質とかよくわからず、なんとなくイコライジングをいじってたらいい感じになってた、ってのが現実でした。

その時の僕のEQに対する感覚としてはこんな感じ。

・LOWは低音部だから、低音出せば豊かな音が出るけど、出し過ぎたらハウリングしやすくなる。
・MIDは削ればもっさり感は無くなる
・HIGHは1,2弦のメロディラインなんで、落としたくないけど、弦の爪の当たる音もここに含まれてるっぽいから、適度に落とす。



まぁ、こんなざっくりとした感覚でRain songのプリアンプのつまみもいじってみればいいかなと、軽い気持ちで見てみたところ……





……………(゚ω゚)


何これ!ツマミ多い!見たことない言葉もいっぱい書いてある!!



→続く




前回記事はこちら↓





レインソング Rain Song(エレアコ)奮闘記①(プロローグ)

2019-11-17 16:11:00 | アコギの話題いろいろ
ども、みなさまこんにちは。

アコギタリストのtakoです。

数回にわたっての記事になります。
長くなりますがお付き合いいただけると幸いです笑

まずは…こちらを見てください!!




わぁー!!!
買っちまった!買っちまった!



知る人ぞ知るオールグラファイトの革新的アコースティックギター!


Rain Song !
(WS1000 N2)


オールグラファイトで、材料として木が使われておらず、環境の変化による影響を受け難くて丈夫!
常にベストなコンディションで演奏出来る優れもの!


と、言いながら、
実は、このギター3ヶ月前ぐらいにサブギターとして購入したものなんですが、訳あってしばらく眠らせていたギターなのです。

僕がライブで使っているギターはTaylor-324ceというギターなのですが、実はこれ一本しか持ってなかったんです。

厳密にいうと、Taylorの200シリーズを持ってるんですが、こいつを昔荒っぽい演奏で表板にヒビをいれてしまいまして、当時ライブが近かったのもあって慌てて買ったのがTaylor-324ceなんですね。







このTaylorを買った時、ギターが無いことでライブが出来ないことにかなり慌てながら買った記憶がありまして。
その頃から、ギター一本だけだといろいろ不都合だなぁとずっと思っていたんですが、半年前ぐらいからTaylorのノイズがのるようになってきて「これはマズいなぁ…サブギター無いとライブ出来なくなっちゃうなぁ」と考えた結果、前々から欲しかったRain songを購入することを決意したのです。


で!
家に持ち帰り、そのクールな見た目にしばらく惚れ惚れしながら、ワクワクして家でヘッドホンに繋いで鳴らしてみたのですが…

「ん、なんだこの音は?」
「なんか変な音だなぁ?」

と、違和感を感じてしまったのです。
お店では一応アンプに繋いで試奏してるのですが、その時には気づかなかった音の違和感に次々と気付いてしまいました。

「なんかブリブリした音だなぁ」
「ボディヒット音拾うけど、なんか小さくね?」
「ていうか、そもそもすげぇショボい音…」


結論から言いますとですね。

最初に買ったエレアコであるTaylorのピックアップの性能が良すぎたのが原因なんですね。


Taylorって、独自でピックアップを開発していて、ボディ全体の鳴りがキレイにピックアップにのるんですよ。
最初からTaylorを使っちゃって、その音に耳も慣れてしまったもんで、これまでピックアップの性能について真剣に考える機会が無かったんですね。

でも、一般的に売られているエレアコって他社のピックアップを搭載していて、主に使われてるのってアンダーサドルタイプのピエゾピックアップなので、いわゆる"ピエゾっぽい音"になるんです。このRain songを弾いて初めて僕は「ああ、"ピエゾっぽい音"ってこういう音なんだ」と認識したわけです。


購入したRain songにはFishman Prefix Plus-Tという、比較的高価なピックアップを搭載してるんですが、それでもアンダーサドルタイプのピエゾ特有の音になってしまうんですね。




それに気づいた僕は、一気に落胆してしまいました。自分の曲をRain songでいくつか弾いてみたのですが、僕の作った曲はTaylorの高品質なピックアップに支えられていたことがわかり、Rain songの音質では同じ曲が再現できなかったのです。


「このギター使えないかも…」と一度は思ったのですが、
このカッコいいギターをライブで使いたい!という思いは強かったし、
何より結構高価な買い物してるので笑

なんとかこのRain songをステージで使えるものにするために、試行錯誤を繰り返す日々がここから始まるのです…


→続く