情報技術の四方山話

AI、IoT、ヤマハルータ、VPN、無線LAN、Linux、クラウド、仮想サーバと情報セキュリティのよもやま話

OpenSolaris:nexenta

2008-12-09 10:05:03 | オープンソース
OpenSolaris:nexenta


こんにちは。匠技術研究所の谷山 亮治です。
OpenSolarisを試しています。OpenSolarisも、Linuxもカーネルと呼ばれる基本ソフトの中心になる部分とツール部分は別です。例えばLinuxの標準シェルであるbashはOpenSolarisにもあり、やはりデフォルトのシェルになっています。bashはFreeBSD、NetBSD、OpenBSDなど多くのオープンソース系基本ソフトに移植されています。またSolarisやHP-UXなど多くの商用UNIXでも使うことができます。

同様にUNIX上で開発が進んだ「Xwindow」はMicrosoft Windowsのようにグラフィカルな画面表示を実現するツールですが、カーネルに組み込まれておらず、カーネル上で独立したプログラムとして動作します。多くのLinuxやOpenSolarisでは画面表示にGNOMEを使いますが、GNOMEはXwindow上のツール群なのでこれまたカーネルに組み込まれているわけではなく、カーネルとXwindow上で独立したプログラムとして動作します。

このような特性を生かしてOpenSolarisのカーネル上に、Linuxそっくりの環境を作ったものがnexentaプロジェクトです。nexentaプロジェクトはnexenta社の支援で進められており、OpenSolarisのページでも派生仕様として紹介されています。

nexentaはLinuxの「Debian/Ubuntu」にそっくりとされていますが「画面がそっくり」であることと「カーネルに依存しないソフトウエアパッケージ管理コマンドが同じ」です。Linuxに慣れた方であれば「ソフトウエアのインストールにapt-getを使うことができる」ということです。

OpenSolarisはGNOMEをデフォルトとして採用しているので、もともとUbuntuなどGNOMEを採用しているLinuxとよく似た画面です。カーネルに依存しないソフトウエアは、若干のメニュー位置の違いがあるものの、UbuntuかOpenSolarisかをほとんど意識すること無く、起動し使用することができます。即ち「OpenSolarisはUbuntuと同じ画面」ではないのですが、既に「だいたい同じ」なのです。

nexentaの良さはコンパクトにまとめられたOpenSolarisの最小構成としての位置づけで、Ubuntu Serverと同じ位置づけです。それを使い慣れたapt-getで管理できます。apt-getでツールをインストールし、コンパクトなシステム(多くの場合特定用途向けサーバ)として使うには良い選択肢です。

Googleでnexentaを検索すると「UbuntuのカーネルをLinuxからOpenSolarisに置き換えた....」との記述を散見しましたが、この表現だと「GUIをUbuntuと同等にしている」ように感じてしまいます。実際には「OpenSolaris上にLinux/Ubuntu互換環境を作った」とする方が自然です。

SUNのブログ内の「nexentaをインストールする」へ
(*)少し古い記事ですが良くまとまっています。

NEXENTA社のページ(英文)へ
(*)有償配布版のトライアル版を入手できます。

nexenta配布ページ(英文)へ
(*)コミュニティによる無償版を配布しています。


(*)この記事の作成・投稿はWindowsXPとFirefox3上で行いました。


☆中小企業のIT活用に関する、ご質問・ご相談はお気軽にどうぞ!

OpenOffice.orgをダウンロード Mozilla Firefox ブラウザ無料ダウンロード Firefox meter なかのひと
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« OpenSolaris:VirtualBox上のU... | トップ | OpenSolaris:nexenta(2) »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

オープンソース」カテゴリの最新記事