RT58iを内線IP電話(SIP)サーバーにつなぐ
こんにちは。匠技術研究所の谷山 亮治です。
ヤマハのルータRT58i(*)はIP電話機能がついています。IP電話機能とは「RT58i」につないだ「一般電話機=家庭用電話機」をIP電話として使う機能です。
(*)以下この記事では「RT58i」はSIP電話機能つきヤマハルータ全機種を指します。
この機能を使うことで幾つかの形でIP電話を作ることができます。
1)NetVolante電話機能
ヤマハが発行するNetVolante電話番号を用いる。NetVolante番号を持たない=ヤマハRT5xシリーズ間のみ通話が可能な閉域網。一般電話(03など)、携帯電話(090,080など)、IP電話(050など)とは通話できない。
NetVolanteDNS(ダイナミックDNS)を使うので、IPアドレスは固定、不定を問わない。
2)050による電話機能
Fusion IP Phone等050IP電話事業者様と契約し、050IP電話事業者が発行する050電話番号を使う。概ねどの電話ともつながる。IPアドレスは固定、不定を問わない。
3)ヤマハルータ間ピア・ツー・ピア内線電話機能
ヤマハルータのIPアドレスと「自分が発行した電話番号」を関連付けた、「ピア・ツー・ピア」の閉域網。ヤマハルータのIPアドレス解決方法はいくつかある。電話番号の発行を外部に頼らないので、自由な内線電話番号の発行ができる。拠点が増えると通信する電話機の台数分調整が必要になる。
4)自社SIPサーバーと連携した電話機能
2)の縮小版。自社内IP通信網上にSIPサーバを置き、自社が発行する内線番号を用いて内線網を作る。SIPサーバーが通信相手との接続経路を適切に選択する。一般に内線発信、外線発信両方を使うことができる。SIPサーバはいろいろな会社が提供している。
これらの機能を使って内線網や、外線網を作っています。
ヤマハ様の匠技術研究所の事例紹介ページへ
今はこの図にFusion IP Phoneを使った050外線の追加、お取引先様との直通内線なども追加しており、小規模でも運用は複雑です。そこで、内線SIPサーバーを試すことにしました。
手始めに、SIPサーバーを内線電話用の交換機として使うことを考え、以下の構成を作りました。既に通話ができています。
特徴的なのは、弊社のヤマハRT58iはFusion IP Phoneの番号を持っているので、Fusion網を経由した発着信ができますISDN電話回線も収容しているので、いわゆる「外線」044で始まる一般電話回線と、050IP電話回線があります。さらに内線用SIPサーバにも接続し、内線網への発着信もできるようにします。即ちRT58iは二つのSIPサーバーに同時に接続します。
RT58iにつながっている電話機では、発信時の「プレフィックス番号(9#など)」が通信経路の選択機能になり、SIPサーバを選択して発信します。
社内に展開するSIP内線電話機にはRT58iを経由して家庭用電話機を接続でき、汎用のSIP電話機、さらにはパソコン上のSIP電話も使うことができます。内線電話機の選択肢が大きく増えます。
VPNの四方山話/RTXVPN.COMへ
(*)OCN固定IPのお得情報あります。アクセスのほどよろしくお願いします。
(*)この記事の作成・投稿はWindowsXPとFirefox3上で行いました。
☆中小企業のIT活用に関する、ご質問・ご相談はお気軽にどうぞ!