情報技術の四方山話

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「グリーンIT」を始めます

2008-10-22 18:27:32 | グリーンIT
「グリーンIT」を始めます


こんにちは。匠技術研究所の谷山 亮治です。

グリーンITについてまとめるためにカテゴリーを追加しました。先ずは一服、どうぞ。

■ヤマハジョークアイコン集より


匠技術研究所では、従前よりグリーンITに関し積極的に取り組んできました。

1.ヤマハルータの活用
2.仮想ホスティングサーバの導入
3.早期の液晶ディスプレイへの切り替え
4.省電力ファイルサーバの開発・導入
5.シンクライアントの評価と提案・導入
6.仮想サーバーによる資源集約
7.ファンレス通信機材の選択

等です。

IT関連では、通信機器とサーバは24時間動きます。一般には、価格を安くするために、汎用品を使ってシステム化します。その為見かけの価格は安くなるのですが、機能・性能に最適化されたものではありません。

■ヤマハルータRTX1200の稼動状況と消費電力の関係
ヤマハルーターRTX1200の電源部分は、開発初期は汎用電源の採用が見込まれていました。しかし、より環境性能を高めるために「自社開発」に取り組むことになり、その結果をまとめたものです。同一の機能・性能で電源の開発によりおおよそ2Wの省電力化が実現しました。
(*)資料数値は2008年10月ヤマハ様公開資料の数値です。




省エネ製品は一朝一夕にできるものではなく、例えばヤマハルーターRTX1200では「電源部分の自社開発」まで取り組んで実現しています。汎用電源では、期待する省電力効果が実現できなかったのです。もちろん電源の改良だけではなく、全10ポートがギガビット・イーサネットでポートあたりの消費電力が大きいため、リンクアップしていないポートでの電力を削減する機能を備え「稼動状況に応じた電力の消費」に対応しています。

ここで、ヤマハルーターRTX1200を例に、消費電力を最適化していない製品間に2Wの消費電力の差があるとします。

この差はどの程度の電気代、環境負荷になるのでしょうか。以下のページで簡易に計算すると。。。

電気代計算君のページへ

以下「電気代計算君」の計算結果の引用です。

-------
種類: パソコン
消費電力: 2W(ワット)
1日あたりの使用時間: 24Hour(時間)

1日あたりの消費電力: 0.048kWh
1日あたりの電気代※1: 1.06円
1日あたりのCO2(二酸化炭素)排出量: 0.02kg
都市ガス0.01m3、またはガソリン0.01リットルを燃焼させた時のCO2排出量と同等です。※2

1ヶ月あたりの消費電力: 1.44kWh
1ヶ月あたりの電気代※1: 32円
1ヶ月あたりのCO2(二酸化炭素)排出量: 0.55kg
都市ガス0.28m3、またはガソリン0.24リットルを燃焼させた時のCO2排出量と同等です。※2

即ち、一年間で

1年あたりの消費電力: 0.048kWhx365=17.52kWh
1年あたりの電気代※1: 1.06円x365=386.9円
1年あたりのCO2(二酸化炭素)排出量: 0.02kgx365=7.30
都市ガス0.01m3x365=3.65m3、またはガソリン0.01x365=3.65リットルを燃焼させた時のCO2排出量と同等です。※2

※1 「全国10電力会社平均単価(1kWh=22円、月間使用量295kWh/月の場合、税込)」から計算しています。家庭での月間総消費電力量により、実際の単価は異なります。
※2 東京電力の電気料金領収書裏に記載の「地球環境のために、CO2排出量をチェック」を参考にしています。
-------

この値は一台あたりなので、インパクトがないかもしれません。
では、ヤマハルーターはこれまでに何台売れたでしょうか?113万台です。一台あたり2W省電力ができることで、年間の電気代の節約としてみると、

なんと
1年あたりの電気代※1: 1.06円x365=386.9x113万円=43,719.7万円
を節約しています。「四億三千七百二十万円」ですよ。

これは、製造メーカーとしては決して小さくない社会貢献ですよね。113万台が同時に動いていないにしても、各一台が何年も動きます。

購入する側からすれば、一台しか導入しないから多少消費電力が大きくても良いというわけではないのです。1Wでも、2Wでも少ないことが積み重なるとトンでもない数字になるということです。

1年あたりのCO2(二酸化炭素)排出量: 0.02kgx365=7.30x113万=824.9万kg
都市ガス0.01m3x365=3.65m3x113万=412.45万m3、またはガソリン0.01x365=3.65=412.45万リットルを燃焼させた時のCO2排出量と同等です。※2

数字の大きさを実感できなくなってきました。

どの企業でも、どの個人でも「グリーンIT」に真剣に取り組むことで、大きな効果を生むことができます。


(*)この記事の作成・投稿はEeePC 901-XのWindowsXPとFirefox3で行いました。


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