mobile版:小出裕章さん熊谷講演会 2013.12.22.
群馬県の熊谷には、立正大学という大学のキャンパスがある。その大学に知り合いが通っていて、学祭に即席バンドで参加した事がある。ベースを弾き、ドラムスは知り合いの若者、ギターはなんんとウェストロード・ブルースバンドのドラムを叩いていた松本さんであった。もちろん、遊びのセッションで、人前の演奏というレベルでは無い。
雨の日で、演奏した場所に直接は雨は当たっていないのだが、そうした思い出がある場所での小出さんの講演会の様子。
未だ野田佳彦という何も考えぬ総理大臣が首班だった頃の政府が出した収束宣言などとは程遠い現状を語る。収束どころか、被曝労働による作業員の不足が深刻化しているのではないか。
この東電福島第一原発事故に際して、日本の官憲が捜査に入ったという情報が無い事に、まず驚く。昨今のJR北海道の脱線に端を発する情報偽装問題でも、事故の第一段階では警察が、次いで国土交通省の管理チームが捜査に入り、証拠を保全したのである。だからこそ、情報の偽装などの問題も浮かび上がっている。
ところが、東電のこの事故はどうだ。あの事故以降、官憲が捜査しに東電本店に入ったというニュース、報道があっただろうか。あの証拠保全のために大量の書類などをダンボールに詰め持ち帰る捜査員の姿を見た人はいただろうか。
なんか変だよなぁと思わないとしたら、逆に不思議に思う。まるで東京電力は治外法権のように見える。どう考えても筋が通らない。事故収束作業を任せられるのが東電だけだったとしても、それとは全然捜査は別だろう。政府によるこれは指揮権発動なのか。
あまつさえ、東京電力は、原発事故収束作業元請けの関連会社各社に、作業員の日当のピンはね要請まで行っているのだ。事故の責任を放棄するようなこの姿が、日本を代表する電力会社だという。開いた口が塞がらない。唖然呆然である。ピンはね指示書ではないか。
法は順守せず、マトモに収束作業員への給与も払わず、原子炉内から放出された放射能を「無私物」だという。では、現在東電の管理している原発の燃料プールに残っている使用済み燃料も無私物なのか。核燃料サイクルという妄想の世界で、帳簿上は資産計上しているではないか。資産計上しているものが、炉内から外部に放出された瞬間に無私物となる。オレ、頭が悪いせいか、このロジックが全然理解できない。使用済み燃料はすべて無私物というのならば話は理解できるのだが、それならば資産計上はできない。
この法の抜け穴探しばかりをしているような、コス辛いセコイ企業が、日本を代表する企業だという。つまり、この日本の企業の、遵法精神の低廉なレベルが示されたという事だ。