はんかくさいんでないかい。

八つ当たりブログである。だから誤爆はある。錯誤もある。情報の正確性も保証しない。でも、変なことは変だと言いたいのである。

20140118 R/F #054「小出裕章ジャーナル」【福島第一原発主排気塔下の毎時25シーベルトについて】

2014年01月20日 | 日記

20140118 R/F #054「小出裕章ジャーナル」【福島第一原発主排気塔下の毎時25シーベルトについて】

 

被曝を全身換算すると言うICRPの手法と、実際に全身被曝するという状態は違う。それはJCO事故で亡くなった作業員の方々が、たった数グラム程度のウランの即発臨界の場にいただけで、12グレイもの被曝を受け、肉体の遺伝子が破壊されて、新陳代謝が起きても、古い細胞は死に、しかしDNAが破壊されたために、新たな細胞が作られないため、徐々に肉体が壊れて死んでいったという緩慢なる肉体の分解という死に立ち至った。

ところが、全身換算すると100グレイに相当するような放射線を、限定的な部位に照射する医療がある。例えば骨髄移植の移植前処理などは、幹部に照射する放射線量は、全身換算するととんでもない量になる。

実際に全身に被曝するのと、被曝を全身換算したものとでは「違う」のである。

ここで語られる毎時25シーベルトという値は、もちろん前者の全身被曝を受ける危険性があるという話だ。換算されたものではない、という点に留意しなければならない。

更に、放射性物質の物性、例えば体内ではどのように振る舞うか、などの物性も考える必要がある。発災当初、プルトニウムは飲んでも大丈夫と言った学者がいたが、ではプルトニウムの微細な粉末が入っている空気を吸っても大丈夫というわけにはいかない。消化器官に入ったプルトニウムは体内への吸収はほとんどされず、平たく言えば便と一緒に排泄される。プルトニウムウンコができるが、体内に吸収され残留するような物性を持っていないということだ。これはX線撮影時などに用いられるバリウムでも同じだ。ところが粒子状のプルトニウムを肺に吸い込むと、肺胞の中に永遠に留まり、α線を出し続ける。結果、肺がんなどの重篤な症状を発症することがありうるし、エネルギー量から言っても、その確率は対数的な上昇を示す。

放射能は多様な放射性物質の総称であるし、物質であるならば物性があるわけで、それが人間にどのような影響を与えるかという事を、個別具体的に知らなければ、あるいは検査や調査をしなければ、空間線量だけ計測しても「無意味」に限りなく近い。

更に、チェルノブイリ法でも、現在の放射線管理規則でも、汚染は面積あたりのベクレル数で表示されている。日本の政府は重さあたりのベクレル数を言うが、1平方メートルと1キログラムでは、例えば表土3センチの深さに含まれるセシウム137の量の計測だって違ってくる。どう考えても表土3センチを1平方メートル剥ぎとった土壌の重さが1キログラムで済むわけがない。

ここにまるで振込詐欺のような詐欺の手法が使われている。1キログラムあたりではなく、土壌の汚染は1平米あたりいくらか、という事をハッキリさせないと駄目だという話である。インチキはまっぴら御免なのだ。そうじゃなくても、安全・安心神話に彩られた原発である。事故が起きたら今度は放射能安全神話が新たに作られる。危険だから5重の防御をしていたのだし、田舎に持って行ったのだろう。安全ならばお台場にでも作ったら良いのだ。温排水のおかげで、東京湾全体が熱帯魚生息地域になるのは間違いない。原発って、発電量の7割を熱といて海中に放出している効率の悪い発電装置。別にハワイやグアム、沖縄に行かなくても、南国気分のビーチはすぐに東京湾原発でできてしまうのだ。


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