時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

経口薬の早期開発に期待

2021年11月05日 | 時のつれづれ・霜月 

多摩爺の「時のつれづれ(霜月の15)」
経口薬の早期開発に期待

朝からお昼のワイドショーや、夕方から夜のニュースや報道番組に、
毎日のように出て、毎日同じことを喋り、注意喚起よりも政策批判を繰り返し、
その割にと云っちゃなんだが・・・ 現状分析は「わからない。」の一言で結論づけてしまう、
各局でお抱えの医療関係者を、ここんとことんと見かけなくなってきた。

本来なら・・・ それはそれで、とっても喜ばしいことなんだろうが、
まだまだ感染対策が必要で、観光地や繁華街では羽目を外す者もいたりするので、
「油断大敵だ!」と、医療関係者から強く発信してもらいたいとも思うが、
そもそも聞く耳を持たれてないので、メディアもそういった機会を求めてないのかもしれない。

医療関係者が為政者に対して、あれほど求めていた強いメッセージだが、
いまこのタイミングで、強いメッセージ出さねばならないのは、医療関係者ではないかと思うが、
その声はなんだか弱々しくて・・・ 国民の心に刺さることがなくなってしまった。

医療という専門知識を持ち、特別な立場にある、あなた方でも伝わらないメッセージを、
為政者に求め、心に響かないなどと批判と非難を繰り返し、スケープゴートにまつりあげたことが、
いかに愚かで恥ずかしいことだったのか・・・ 反省された方が良いんじゃなかろうか。

総選挙を終え、COP26(第26回・気候変動枠組条約締約国会議)に向かう前に、
会見した総理は、予防(ワクチン)、検査(PCR)、治療(経口薬、抗体カクテルなど)を強化し、
日常生活を取り戻したいと述べ、早々に取り纏められる予定の新型コロナ対策に、
ブースター接種の12月スタート、無料検査の大幅拡大、経口薬(飲み薬)の年内実用化を目指し、
必要な量を確保すると・・・ 具体的な案を付け加えた。

いまこそ第6波に備えて、医療体制の見直しを併せて着手してほしいものだが、
医師会と行政の動きが見えてこないのも気になるが、
そこんとこを問いただすメディアもなく・・・ 不安が払拭されたわけでもない。

とはいえ、ワクチンの効果は絶大で、まさに攻めは最大の防御であり、
ゲームチェンジャーの大役を見事に果たしたが、
この次に期待が膨らむのは、なんといっても・・・ 経口薬(飲み薬)ではなかろうか?

経口薬(飲み薬)の薬事承認が早々にでれば、
PCRで陽性が確認されてから、医師の治療が施されるまでの間で、
無症状者や軽症者を対象にして・・・ 新たな重症化予防策になることから、
医療従事者への負担は格段に軽くなり、医療崩壊の可能性も小さくなってくるだろう。

ところが、年内にでも薬事承認される予定だった経口薬(飲み薬)に、
メディアでも懸念が取り上げられているとおり、
ここにきて少し・・・ 気になることが出てきている。

それは・・・ 国内の新規感染者が減ってきたことによって、
国産の経口薬(飲み薬)の治験に必要な、日本人感染者の数が足りなくなってしまい、
治験の進捗やデータ収集に・・・ 支障を来しているらしいのだ。

開発をしている会社は、治験の対象者を海外に求めると云うが、
それでもやっぱり、食生活や生活環境の違いなどを思えば、日本人の感染者で治験し、
その効果を受けて、薬事承認されたものであった方が・・・ 安心できるに決まっている。

さらに感染が拡大している、お隣の半島や東南アジアなどに協力を求めるようだが、
反日無罪の半島が、すんなり協力してくれるのだろうか?
両国の関係を考慮すれば・・・ なにかしらの見返りと、イチャモンがなければと危惧している。

ワクチン接種が格段にスピードアップし、
さらには、抗体カクテルやレムデシビルなど、治療薬の効果もあって、
新規感染者のみならず、重症者や致死率も・・・ 格段に少なく小さくなってきた。

これに経口薬(飲み薬)が加わると・・・ 次なるステップは、
感染症法上の分類を、2類から5類へ引き下げることに議論が移ってくるだろう。

2類の新型コロナウイルス感染症が、インフルエンザと同じ5類になれば、
熱が出たら近所のクリニックで診てもらい、処方箋を持って薬局に行って薬を買ってから、
自宅で服用して休むといった・・・ 普通の社会生活に戻るのである。

店頭の出入り口での消毒や、マスク、蜜の回避は、自助であり共助だが、
ワクチン接種や、経口薬の開発への予算投下は・・・ あきらかに公助である。
いまさらだが、ことコロナ対策に関しては、
自助より公助が先だと、大きな声で騒ぎ立てるような話ではなくなってくる。

国産のワクチンと、国産の経口薬(飲み薬)が、
1日も早く薬事承認される日がくることを・・・ 願ってやまない。

コロナ禍に陥る前までは、そういったワクチンや経口薬の開発は、
直ぐに役立つものではないし、ひょっとしたら・・・ 全く必要のないものかも分らなかった。
とはいえ、感染症対策を、細菌兵器対策として位置づけ、事前に開発を着手してないと、
いざというときには、他国頼みになってしまい、
国民の生命を危険にさらしてしまうことを・・・ 今回、身をもって学ぶことになってしまった。

このような危機管理について、我が国の科学者の英知を集結した日本学術会議から、
公に提言がないのは、なぜなんだろうか?
彼らはいったい、どこで・・・ なにをしているのだろうか?

もしかしたら、提言されていたのかもしれないが、
直ぐに思い出せないんだから、
「あっ、それね。」程度の・・・ 国民の心に刺さらない提言だったと思われる。

なにが役に立つ研究や開発なのか、なにが役に立たない研究や開発なのか、
それが直ぐに判断できれば・・・ だれも苦労はしない。
役に立ったのか、立たなかったのか・・・ それは、いまを生きる者が判断するのではなく、
何年かの時を経て、歴史によって証明されるものだと思う。

国であろうと企業であろうと、研究と開発に投資する予算に、
即効性と収益性を掲げて、研究者と開発者にプレッシャーをかけ、短期間で成果を求めていたら、
世界をリードする、本物の一流国にはなれないと思うが・・・ 如何なものだろう?

基礎研究の成果は・・・ 一朝一夕には出てくるものではない。
求める一つに辿りつくために、ダメなものを一つ一つダメだと証明しながら消してゆく、
気が遠くなるような、我慢と忍耐と無駄遣いの研究こそが・・・ 基礎研究だと思う。
ゆえに、そこんところに投資できる国が、ノーベル賞に至るのは必然の帰結ではなかろうか。

10年以上も前の話を、蒸し返すようで恐縮だが、
やっぱり、2番じゃダメなんだと思う。

研究者、開発者たる者は・・・ 当然のごとく、1番を目指すべきであって、
それを支えるお金を捻出するためには、学術会議などの先生方が、本来求められている仕事に励み、
大学や企業で日夜汗を掻いている、現役世代の研究者や開発者をサポートするとともに、
国や企業が・・・ もっともっと、金策(予算措置)に知恵を絞らなきゃダメなんだと思う。

ガンバレ! ニッポン
やれば・・・ 出来るはずだ。


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