多摩爺の「時のつれづれ(師走の40)」
疫病神が憑いている!
来週13日には、臨時国会が閉会するようだ。
懸案の補正予算は、一部野党の賛成もあってすんなり成立したが、
寒波とともにやって来た、アクが強い疫病神が・・・ どうやら総理に取り憑いたようである。
まっ、それでも貧乏神と死神の姿が見えないだけ・・・ マシなのかもしれないが、
国会が閉会するということは、地検特捜部が疫病神に対して、
本格的な聴取を始めるということであり、曖昧なが応答が通用しなくなってくるのである。
いまどき、六曜を持ち出すことが、事例として適切ではないかもしれないが、
この国に暮らす人々の多くは、イベントに際しては大安を好み、
建物の着工に当たっては三隣亡を忌み嫌い、一粒万倍日には宝くじを買おうと列を作ったりしている。
その背景にあるものは・・・ なんだろうか?
あくまでも個人的な思いになるが、それは「運」という、目に見えない不思議なパワーであり、
伝説であり、言い伝えであり、風習であり、経験などに基づく、
「あてにしたい。」、「すがりたい。」と考える・・・ 心の持ちようだと思う。
そしてその「運」は・・・ 為政者、経営者、教育者、さらには年長者など、
多くの人々のために先頭に立ったり、中心になって世話をやき、纏めていく人々の発言や行動に、
無言の圧力として、重要な役割として求められ・・・ 否が応でも期待されている。
とはいえ・・・ 「運」なんてものは、良いときもあれば、悪いときもあり、
一般的にはそう捉えるが、そこに疫病神が憑いていたら、
「運」は、あっという間にどこかに行ってしまい、
負のスパイラルに陥ってしまうんだから・・・ こりゃもう、堪ったもんじゃない。
いま、この国の政に携わるトップが、その「運」から見放されたうえに、
疫病神が周辺をゴソゴソ、チョロチョロしてるんだから、
やることなすことが悉く裏目、裏目に出て、
とどのつまりは、頼りにすべきはずの身内からも足を引っ張られる始末である。
為政者たる者は、政策さえキチンと前に進めていてくれれば、
メディアが毎週のように発表する政権の支持率に、一喜一憂するものではないが、
もはや、その政策の内容ですら話題にもならない状況になってしまった。
政党や派閥などが主催して開催する、パーティーという懇親の場が、
体よく政治資金を集める手段になってることぐらい、昔からだれもが知っているし、
政治にお金がかかることは、周知の事実であり、それも皆が知っている。
パーティーの利益率が異常に高く、政治資金になってることも・・・ 知らない者はいない。
だれもが知っていても、政治資金規正法に則り、キチンと処理されていれば、
腹立たしさはあったとしても・・・ だれからも後ろ指は指されない。
メディアによく出る弁護士は、どこのだれから買ってもらい、なにに使ったか、
それをオープンにしないから、法律に違反する裏金ではないかとの疑惑が常に残ると云っていた。
尤もなコメントだと思うものの、公開基準となる20万円のハードルを撤廃し、
パーティー券を買った団体や個人を公開すると云うことは、
支持政党や、選挙時の投票先を・・・ 予め公開することに等しく、
思想信条の自由に抵触する恐れがあり、それが良い、それで良いとも、言えないのではなかろうか?
地方に住んでると・・・ 顔は知ってるが、話したことなどない議員から慶弔電報が届き、
電報を紹介する場面では、いの一番に読まれるのが、
暗黙の了解であり、当たり前のど真ん中の期待として慣例になっている。
20年ぐらい前、部下の結婚披露宴に出席したら、
同じテーブルに九州選出の国会議員(大臣経験者)が座っていて、ちょっとビビったが、
祝辞を述べられた後、数分程度の懇談をさせていただいたが、3~40分ぐらいで退席されていた。
本人が出席する場合の祝儀は・・・ 違反にならないようだが、
代理人の場合はアウトだというから、
九州で事業をされていた部下の実家の影響力が、なんとなく伝わってきたことを思い出す。
無駄な金を使ってと・・・ 異論があるのは承知だが、
議員は選挙区内にネットワークを張って・・・ 情報を収集し、
それが正しいかどうかは別にして、ある意味で有権者が求める期待に応えているのである。
政治活動にお金がかかることは、お金をかける方に問題があることは間違いないが、
それを期待する人々が居る限り、そういった方々を裏切ることが出来なくなっているのである。
そのような持ちつ持たれつの文化が、この国では長い時間の経て定着している。
無駄と捉えるか否かを別にすれば、
政治活動にお金がかかることは、理解しなきゃならないと思っている。
そういった情報収集や、事務所内での事務作業など、
頑張れば頑張るほど・・・ 秘書や事務員の頭数が必要となり、
ボランティアでサポートしてくれる組織(労働組合や宗教団体など)があれば良いが、
それがなければ・・・ その全てにお金がかかるのである。
とはいえ、異常に利益率が高いパーティー券の売上げから裏金を作り、
収支報告書に記載しないことが、許されて良いはずがあってはならないし、認めてはならない。
納税の適正化と不公平をなくすため、今秋導入されたインボイス制度に私は賛成だが、
中小や零細の事業主へ、納税(消費税)の義務を厳しく見直しておきながら、
その制度化を進め、法律を作る立場の政治家が、
裏金を作っていては、国民から理解が得られないのは当然のことだろう。
いま話題となってる派閥の裏金は、5年間で1億を超えるとの情報がでている。
所属する議員(約100名)が、一律に裏金を作っていれば、
1年で2,000万円であり、1人当りの金額は20万円程度であって、
たいした金額じゃないと思うかもしれないが・・・ 裏金に金額の大小は関係ないはずだ。
銀座で100万の腕時計を盗んだら、窃盗や強盗として報道されるが、
スーパーで100円の物を盗んだら万引きとされ、窃盗や強盗ではないと勘違いしてしまうが、
万引きも立派な窃盗であり強盗であり、警察に引き渡され相応の処罰を受けねばならない。
専門家じゃないので、裏金の落としどころがどこになるのか、そこんところは知る由もないが、
処罰が必要なら、法律に則ってキッチリと対応して欲しいし、
二度とこのようなことが起こらないように、
疫病神と絶縁できるように、法律の改正に努めて欲しいと願ってやまない。
師走を迎え、この一年を振り返ってみれば、
下半期は特に、旧態依然とした昭和の組織形態や、運営手法に綻びが目立っていた。
人気アイドル事務所のトップがやってしまった、未成年への性的虐待しかり、
女の園で頑なに守られ続けてきた、理解しがたい規律の継承は、自殺者を出してしまった。
さらに、最高学府で見つかった薬物事件と、同大学のガバナンスの欠如しかりであり、
とどめは・・・ パーティー券を巧みに活用して、為政者が手を染めてしまったの裏金作りである。
下半期に入ってから、人々の視線はすっかりそちらに向けられてしまうなか、
上半期、あれほどすったもんだした
「マイナンバーカード」の紐付け問題は、いったいどうなっているのだろうか?
マイナンバーカードの点検が、今国会で取り上げられた様子が、
メディアで取り上げられたようには見えなかった気がするし、その対応に納得した記憶もない。
特に秋口に入ってから、メディアが連日のように垂れ流す国会情報は、
今回問題視されている裏金への追求と、問題を起こし解散請求が出された宗教法人の財産処分と、
ホストクラブで、若い女性が借金漬けにされた売掛金問題にフォーカスされていた。
裏金問題も、宗教法人案件も、ホストクラブ問題も、確かに国民の怒りを買うような大問題であり、
あるべき姿に糺すよう議論することに、異論があるわけではないが、
一方でそれは、この国で暮らす多くの国民の生活には・・・ 粗々(ほぼほぼ)無関係であり、
大きな影響がでるような問題として捉えている人は、そんなに多いとは思えない。
きっと様々な角度から、いろんなことが国会で議論されているんだと思うので、
イチャモンを付けるつもりはサラサラないが、
メディアがそれを取り上げなければ、例え議論があったとしても、一般国民は知らないのである。
昨今のこういった情報を、選別しながら濃淡を付けて報道するメディアの姿勢が、
ある意味で・・・ 疫病神をサポートすることにつながり、
本来あるべき方向へ導き、解決させようとするよりも、
むしろ、事態の混乱を助長しているように見えるのは・・・ 私だけではないだろう。
新年を迎えるまで・・・ 残すところ約三週間となった。
このような状況下で、総理はどの面下げて、年頭の挨拶をするつもりなんだろうか?
内閣を改造して以降、政務官や副大臣が自爆するし、減税には外方を向かれ、
挙げ句の果てには、頼りにしていた最大派閥が絡んだ裏金である。
事態を客観的に捉えれば、総理が年頭の挨拶に立ってる姿を、思い浮かべることが出来ない。
天下国家のことを思うのであれば・・・ 潔く退陣を表明し、
政権を預かってきた与党は、疫病神とおさらばすることに尽力するとともに、
国民が納得できる行動を、迅速に起こすべきではなかろうか?
政策そのものについては、拙いことや、悪いことをやってきたとは思わないが、
「弱り目に祟り目」という例えが・・・ ドンピシャで、
「運」から見放されたうえに、「疫病神」からに好かれすぎているんだから、なんともはやだろう。
さて、どうなることやら・・・ ?
今年のことは、来年に持ち越すことなく、
今年のうちに、かたをつけてもらいたいと願うのみである。
追伸
とりとめのない長文を・・・ グダグダ、ダラダラ綴ってしまったが、
政府の為体(ていたらく)に、沸々と湧いてきた怒りと、苛立ちをぶつけさせてもらった。
思想信条や、政策の考え方や方向性、さらには個々の議員の資質や、国会内外での発信などから、
野党には同調できない部分が多く、支持したいとの思いや考えは全くもってないが、
政権与党内で起こった今回の出来事は・・・ トップの感度の鈍さを含めて、あまりにも酷すぎる。
乱暴な表現があることについては、申し訳ないと思うものの、
厄介な疫病神が、貧乏神や死神を呼び寄せる前に、
全容を明らかにし、早急に対策を打っていただきたいと思うが・・・ 如何なものだろうか?
なお、ここで述べたことは、あくまでも個人的な思いであって、
コメントを頂戴しても、議論するつもりはないので、申し訳ないがご容赦願いたい。
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