セイナルボンジン

時代を逆行する大きなお友達ブログ。宇宙戦艦ヤマトや東映特撮ほか。

実に1年ぶり

2009-07-19 23:16:24 | 特撮
最近、ツタヤに『恐怖劇場アンバランス』のDVDが揃っているのを見つけ、地道に鑑賞中です。

ウルトラシリーズで知られる円谷プロが、大人向けとして製作した一話完結のオムニバスホラーです。正直、ツタヤはよくこんなドマイナー作品を入荷したなと思いました。これを入れるくらいなら、幻の名作『怪奇大作戦』を入れたほうがいいような気がします。・・・まあ、しっかり借りてる客(自分)が言うことじゃありませんが。

内容は、基本的に“殺人の被害者が恨みの一念で蘇り犯人に復讐する”、などといったオカルトど真ん中のホラーものが多くて、自分はもう涙目です。だって怖いんだもの!怪獣は平気だけどオバケは苦手なの!!
妙に前衛芸術っぽさが炸裂して理解しにくい話もあるので、万人にはお勧めできません(若き日の唐十郎とかが出ててびっくり)。

また、昔の作品だからか、1時間のドラマとしてはだいぶ展開がノンビリしている感じがします。30分の『怪奇大作戦』ではそんなに気になりませんでしたが。

オリジナルの恐怖ものから、原作つきのサスペンスへの企画変更のあおりを受けて、一口にホラーといっても結構多彩な話があるのも特徴。私はどちらかというと、後者の方が好きです。

今まで見た中で好きな話は『サラリーマンの勲章』です。
妻子に恵まれ、会社でも順調に昇進しているのに、「昇進することで朝30分寝坊ができなくなる」という、些細なひっかかりから、最終的には、社会的に存在を抹消することになった男の話。
私も朝起きるの苦手なので、他人事とは思えません(笑)
肩書きだけではない、自分の納得いく人生を送ることこそが、本当の「勲章」じゃないのか?という問いかけが印象的でした。
今だったら「職場内ストレス」「うつ病」などといったアプローチがあるかも知れませんが、ほんの些細なきっかけで日常の幸福は簡単に崩れるのね、という漠然とした恐怖感は、いつの時代にも共通するものではないでしょうか。