やがて復讐という名の雨
2008年 オリヴィエ・マルシャル監督作品
主人公・ルイは、パリ警察の刑事。
腕利きの刑事でしたが、自分が不倫している間に家族が事故に会い、娘は死亡、妻は植物状態。罪の意識からアル中になり、酩酊状態で事件を起こして殺人事件の捜査を外されてしまいます。
公私ともにどん底の刑事、最後の意地をかけて連続殺人鬼を追いますが、それも警察組織の闇に阻まれてしまい…というお話。
どん詰まり刑事の最後の選択を情感たっぷりに描いた、現代のフレンチ・ノワールの一本。
話の筋立てよりも、キャラクターや全体の雰囲気で見せるあたり、ヨーロッパ映画らしいというか、往年の松本零士作品っぽいと言うか。
いやあ、何がイイって、まず邦題がとにかく秀逸ですよね。別に主人公は復讐をしている訳ではないのですが(笑)、この映画のもつムードをうまい事現していると思います。
お話自体は、個々のエピソードはインパクトあるのですが、(模範囚を装って出獄するサイコ野郎のくだりは強烈)全体のまとまりはあまりない感じ。
ただ、一つ一つの場面がとにかく絵になります。小便漏らしたとか言ってる薄汚ないボロボロの親父が何であんなにカッコ良く見えるんだろう。
また、女性陣もさほど出番は多くないのですが、いずれも美しく、弱さと強さを持った魅力的なキャラクターとして描かれています。特に、主人公と不倫していた女性が印象に残ります。理性的なエリートなのに、どうしようもない男と関係を持たずにいられないという。すごく美人でもないんだけど、不思議と説得力あります、調べてみたら監督の奥さんだそうで…
同じ監督・俳優の組み合わせでは「あるいは裏切りという名の犬」も良かったです。というか、話はこっちの方が面白かった。
フランス映画って、ただそこに人が立っているだけで絵になるような、そんな気がした一本でした。
2008年 オリヴィエ・マルシャル監督作品
主人公・ルイは、パリ警察の刑事。
腕利きの刑事でしたが、自分が不倫している間に家族が事故に会い、娘は死亡、妻は植物状態。罪の意識からアル中になり、酩酊状態で事件を起こして殺人事件の捜査を外されてしまいます。
公私ともにどん底の刑事、最後の意地をかけて連続殺人鬼を追いますが、それも警察組織の闇に阻まれてしまい…というお話。
どん詰まり刑事の最後の選択を情感たっぷりに描いた、現代のフレンチ・ノワールの一本。
話の筋立てよりも、キャラクターや全体の雰囲気で見せるあたり、ヨーロッパ映画らしいというか、往年の松本零士作品っぽいと言うか。
いやあ、何がイイって、まず邦題がとにかく秀逸ですよね。別に主人公は復讐をしている訳ではないのですが(笑)、この映画のもつムードをうまい事現していると思います。
お話自体は、個々のエピソードはインパクトあるのですが、(模範囚を装って出獄するサイコ野郎のくだりは強烈)全体のまとまりはあまりない感じ。
ただ、一つ一つの場面がとにかく絵になります。小便漏らしたとか言ってる薄汚ないボロボロの親父が何であんなにカッコ良く見えるんだろう。
また、女性陣もさほど出番は多くないのですが、いずれも美しく、弱さと強さを持った魅力的なキャラクターとして描かれています。特に、主人公と不倫していた女性が印象に残ります。理性的なエリートなのに、どうしようもない男と関係を持たずにいられないという。すごく美人でもないんだけど、不思議と説得力あります、調べてみたら監督の奥さんだそうで…
同じ監督・俳優の組み合わせでは「あるいは裏切りという名の犬」も良かったです。というか、話はこっちの方が面白かった。
フランス映画って、ただそこに人が立っているだけで絵になるような、そんな気がした一本でした。