セイナルボンジン

時代を逆行する大きなお友達ブログ。宇宙戦艦ヤマトや東映特撮ほか。

今年観た映画ベスト10

2014-12-28 21:00:09 | 映画


年末ということで、2014年に見た映画(DVD含)の中で
特に好きなものを思い返してみたいと思います。
再見した物は除く方向で。
映画としての完成度や評価と言うよりも、自分が好きかどうか、
という観点で順位づけしてみました。

第1位
『宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟』
(2014年 出渕裕監督作品)
これはもう別格と言うことで。
「2199」らしい映画だったと思います。
一本の映画作品としての評価はよく分かりませんが、
ヤマト愛的には満点です。悔いなしッ!!

第2位
『狼よさらば』
(1974年 マイケル・ウィナー監督作品)
チャールズ・ブロンソン主演の社会派アクション。
正当防衛と言う建前で無差別に小悪党を殺しまくる主人公、
たぶん、自分が狂っているのを自覚してるんでしょうけど、
自分でも止められないというか、止める気がないのかなーなんて、
色々考えちゃいますね。
続編は単純な勧善懲悪ものになりますが、
それはそれで、嫌いじゃないわ!

第3位
『エクスペンダブルズ3 ワールドミッション』
(2014年 パトリック・ヒューズ監督作品)
B級アクション俳優オールスター映画第3弾。
登場人物全員、精神年齢が中学生なのですが、
そこがいい。ドルフかわいいよドルフ。

第4位
『エクソシスト』
(1973年 ウィリアム・フリードキン監督作品)
ホラー映画の歴史的傑作。
さすがに特撮やショックシーンは古臭く感じましたが、
ドラマが物凄くリアルかつ緻密で、見ごたえありました。
挫折を経験した主人公カラス神父が信仰を取り戻し、
少女を救うために命をかける男泣きドラマです…!

第5位
『シャイニング』
(1980年 スタンリー・キューブリック監督作品)
巨匠キューブリックの代表作。
展開が淡々としてる+尺が長いという点が
自分の好みからは少し外れるのですが、それを差し引いても
幾何学的なビジュアルセンスと、
彼の狂気が明らかになるシーンの絶望感と、
J・ニコルソンの顔芸が素晴らしかったです。

第6位
『エド・ウッド』
(1994年 ティム・バートン監督作品)
”史上最低の映画監督”エド・ウッドの
半生を描く伝記映画。
創作における、彼の潔すぎる姿勢は
正直羨ましくもあります(笑)

第7位
『ゴッドファーザーPARTⅠ PARTⅡ』
1、2合わせて6時間超、超大作暗黒街大河ドラマ。
世界中のギャング映画に影響を与えた傑作です。
エド・ウッドより低くてすみません。

第8位
『イップ・マン/序章』『イップ・マン/葉問』
(2008年・2010年 ウィルソン・イップ監督作品)
ブルース・リーの師であるイップ・マンの
若き日の活躍を描くカンフー映画。
序章・葉問ともに、ラストバトルよりも
途中のバラエティ豊かなバトルが楽しくて好きだったりします。

第9位
『ゴジラ』
(2014年 ギャレス・エドワーズ監督作品)
カッコいいゴジラさんが劇場で拝めて幸せです…!
ドラマはまあこんなもんかなって思いましたが、
(特にアメリカのかたが、原作のテーマに迫りきってないと
 手厳しいコメントをしてたのに驚いた)
続編制作&本家東宝版ゴジラ復活決定ということでめでたい!

第10位
『パーフェクトブルー』
(1997年 今 敏 監督作品)
売れないアイドル+ストーカー+連続殺人という
手あかのついた題材も、料理次第でこうも面白くなるのね。
実写風でありながら、アニメにしかできない緊迫感があって、
特に印象に残ります。

ということで、2014年に見た映画ベスト10でした。
来年も面白い映画がいっぱいみられるといいなあ。

それでは、よいお年を!

エド・ウッド

2014-12-20 21:30:35 | 映画


エド・ウッド(1994年 ティム・バートン監督作品)
「史上最低」といわれる実在の映画監督、エド・ウッドの半生を描く白黒映画。

か、感動したッ…!
ウッドが抱き続けた「夢」への愛情とオマージュがあふれていて、
バートン作品では一番お気に入り、かも。


エド・ウッドは、1950年代のアメリカで、低予算の怪奇映画を作っていた人。
その作品は「余りに酷くて、真面目に観たら死にたくなる」程の凄まじさ(らしい)。
しかし、本人は至って大真面目。
才能ゼロ、世間から見向きもされなかったにも関わらず、
映画作りへのひたむきな情熱を決して失わなかったことから、
広く愛されている人物だそうです。

この作品の見どころの一つは、
忘れられた名優ベラ・ルゴシと、ウッドとの奇妙な友情です。
当時、高齢に加え、薬物中毒でボロボロだったルゴシですが、
ウッドとの出会いで失っていた情熱を取り戻します。
ウッドの作品は本当にどうしようもないものばかりですが、
彼のためならと老骨に鞭打って、朝四時の冷たい沼で、
タコのヌイグルミと格闘するシーンを演じたエピソードは感動的でした。
(もっとも、史実では代役が演じていたようですが)

映画監督には、エモーショナルというか陶酔型の人物が多いと聞きますが、
ジョニー・デップ演じるエド・ウッドの映画製作シーンは、
どう見てもヤバいアレをキメちゃってるようにしか見えなくて笑えます。

劇中では代表作「プラン9・フロム・アウタースペース」の
撮影の様子が描かれますが、凄かったですよ…
役者がトチっても気にしない、
死んだ俳優の代役が全然似てなくても気にしない、
昼のシーンが突然夜になっても気にしない、
ボール紙で作った墓石が倒れちゃっても気にしない。
周りが「いいんですか、やり直さなくて…」と心配する中、
本人は「完璧!素晴らしい!」と満足げ。
どんだけ完璧のハードル低いんだお前。
そりゃ、意味不明な最低映画にもなりますわな。

そんな映画製作に向かって暴走するウッドを、
バートン監督は「憎めないアホ」として、実に魅力的に描きます。
周囲の横やりにめげそうになるウッドに、
彼が尊敬する映画人、オーソン・ウェルズが告げる言葉が深い。
「夢のためなら戦え。
 他人の夢なんか撮ってどうする?」

客観的に見れば、ウッドにとって映画製作は
自己満足に過ぎないんでしょうけれど、
本来、創作活動の原点ってそこにあるんじゃないかしら。

ま、ウッドの作品自体は、一生見ようとは思いませんけれど(笑)

参考リンク
エドワード・D・ウッドJr.(最低映画館)
プラン9・フロム・アウタースペース(最低映画館)

EX3 その2!

2014-12-14 23:57:15 | 映画

という訳で、『エクスペンダブルズ3 ワールドミッション』より、
ガンナー・ヤンセン(演:ドルフ・ラングレン)ですよ。

今作品は、若手の新キャラや、新たなスター俳優も加入して、
さばかなければならない情報量が非常に多く、必然的に
メンバー一人当たりの出番は大分減ってしまったのですが、
それでもガンナーは可愛らしかったですね!

どこが可愛らしかったかと言うと、
若手のITキャラに対抗意識を燃やして、突然腕に小型の端末をつけてくるんですけど、
仲間に「若造の真似か?」と突っ込まれて
「は?前から持ってたし!」
と見栄を張っちゃうところがまず可愛らしかったですね。

その後、肝心な時にバッテリーが9%しか残ってなかったりとか、
実は全然使いこなせてなくて、天気しか見てないのが発覚したりとか、
相変わらずポンコツなキャラクターが大変愛らしかったです。

シリアス方面で言うと、基本ガンナーって変な人なんですが、実は仲間が大好きで。
メンバーが撃たれて重傷を負ったとき、一番
「死ぬな!」って、必死になってた姿が印象的。

リーダーのバーニーが「これ以上大切な仲間が傷つくのは耐えられない」と
メンバーに別れを告げるくだりでは、
本当に悲しそうに、一人淡々と射撃訓練をするシーンが胸に迫ります。
だんだん武器がレベルアップして、的がすっごいバキバキになってたけど(笑)

今回、アントニオ・バンデラス演じるはぐれ傭兵ガルゴというキャラが出てくるのですが。
一切空気を読まずにマシンガントークを繰り広げるガルゴを、
まるで珍獣でも見るかのような視線で見つめるガンナーが、何だか面白かったです。
ガンナーだって珍獣じゃん…?



今回新たに登場した俳優陣の中で、私が特に好きなのはウェズリー・スナイプス。
アメコミ映画『ブレイド』シリーズが好きだったんですよねえ。
一作目の時、本当はオファーがいってたそうなんですが、
個人的な事情(脱税で服役)によりキャンセル。
世界中のアクション映画ファンをやきもきさせてた彼ですが、
今回、脱獄囚という絶妙の役どころで華麗に復帰。

救ってくれた仲間に、訥々と、誠意をもって礼を言うシーンは、
スナイプスを待っていた世界中のファンに向けたメッセージとも取れて、
なんだかグッときましたよ。

「心配掛けやがってバカヤロー、
 体に気を付けて、これからも頑張れよなコノヤロー」
と、意味もなく、たけし風に応援したくなりました。
「元々は衛生兵だけど、味方に負傷者を出したくない一心で
ガンガン敵を殺してたら、いつの間にか傭兵になってた」という
濃いキャラ設定の割に、ストーリーにあまり絡まなかったのが残念だけど、
それは「EX4」に期待、ということで。


あとは、年取ったとはいえ、破天荒な毒舌CIAエージェントのハリソン・フォードも格好良かったし、
映画界復帰後、B級バイオレンス作品に意欲的に取り組むシュワルツェネッガーが
これまで以上に活躍してたし(ジェット・リーとのホモ設定は意味不明だったけど…)で、
思い出せば出すほどに、「EX3」楽しかったなあ~という感じです。
DVD出たら、日本語吹替え版も要チェックだわ!

地元の映画館でなかなか上映しないから一時はどうなることかと思いましたが、無事見られてよかったです。
ヤマト2199の新作も良かったし、これで安心して年が越せますわ。

エクスペンダブルズ3 ワールドミッション

2014-12-08 01:04:26 | 映画

エクスペンダブルズ3 ワールドミッション(2014年 パトリック・ヒューズ監督作品)

ランボー、ターミネーター、インディ・ジョーンズ、そしてマッドマックス!
古今東西のアクションスターが大挙総出演する、
暴力の満漢全席映画・第三弾。

ちょっと遅くなりましたけど、無事見てきました。
超楽しかった!!

お話はいつも通り、
「バーニー・ロス(演:シルベスター・スタローン)率いる傭兵軍団が、
 悪い武器商人(演:メル・ギブソン)をやっつけるぞ!」
てな内容。

話自体は至ってベタでシンプルですが、
大勢のキャラ一人一人がとても魅力的に描かれていて、
これまで彼らの出ていた作品が好きな人なら、間違いなく楽しめます。
もちろん、お話も王道ながら、派手なアクションと
ちょいちょい挿まれるコミカルな場面とが、非常にバランスがよくて、
アクション映画としては、シリーズで一番完成度が高いのではないでしょうか。
監督はまだ新人だそうですが、ただモノじゃないですね…!

まあ、よく考えると
「敵は狡猾な人物という設定なのに、いきなりダンプで突撃してくるのね」とか、
「若手チームの活躍は、女の子以外パッとしないよなあ」とか、
「終盤の乱戦は、なんか色々もったいない気がする」とか、
「ウェズリー・スナイプス、冒頭で派手に脱獄したのに、ストーリーにはそんなに絡まなかったね」とか、
突っ込みどころはそれなりにあるけれど、見てる間はとにかく楽しかったので無問題。

客が矛盾を気にする前にチャッチャと話を進めてしまえ、
というのはB級映画の鉄則ですわな。


さて、今回の悪役は、マッドなマックスさんこと、メル・ギブソン。
前回のジャン=クロード・ヴァン・ダムも素晴らしかったけれど、
今回のメルギブの悪党っぷりも素敵でした。

何ていうんですかね、ヴァン・ダムは憎たらしいながらもカッコよくて、
「ああ、あの後ろ回し蹴りで蹴られたい…」と思えるのですが(たぶん死にます)、
メルギブの場合、目つきからして怖いというか、ナチュラルにヤバそうなオーラが出てて、
「このオッサンとはガチで関わりたくないわ…」と思いました(笑)

スタローンとの最後のタイマンは、渋めな雰囲気の
ドツキ合いがいい感じでしたね!

長くなってきたので、ドルフ・ラングレンの話はまた次回!