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ITが危ない・日本を覆うクラウドロックイン。

政府が目指す「マルチクラウド」が危ない。

今回のお悩みはこちらだ。

ITベンダーのシステムエンジニアからの悩み。

クラウドやIoT(インターネット・オブ・シングズ)、深層学習、コンテナ、マイクロサービスなど新しい技術が次々と登場しており、調査やスキル習得に追われています。量子コンピューターのような将来的に使う可能性のある新技術も含めると、全てをキャッチアップするのは無理だと感じています。重要な新技術をどのように見極めたらよいのか、どうすれば効率よくキャッチアップできるのか頭を悩ませています。
 
(出所:123RF)
(出所:123RF)

技術だけに振り回されず、まずは経営課題に耳を傾けよう。

ITは日進月歩。情報量も爆発的に増え、ともすればトレンドや情報の海で溺れてしまいそうになる。これからの時代を生き抜くITエンジニアには、技術の目利き力や先見性も大いに求められよう。相談者の言う通り、全てをキャッチアップするのは現実的でない。とはいえ、何が当たるか/外れるかを見極めるのも至難の業である。

思い切っていったん技術から離れてみよう。技術のことは一切忘れて、経営課題に耳を傾けてみるということだ。経営課題とは、あなたの所属する組織が抱えている問題や課題、あるいは取り組むべきイシューや掲げるテーマである。

組織には多かれ少なかれ経営課題が存在する。組織の単位(範囲)は全社であっても、事業部門単位であってもよい。例えば下記のようなものだ。

  • 「カーボンニュートラルを実現する、新しい製品を世に送り出したい」。
  • 「BtoCからBtoBにビジネスモデルシフトをしたい」。
  • 「顧客接点を増やし、客単価を上げたい」。
  • 「高齢者をターゲットにした、ユーザーフレンドリーなサービスを提供したい」。
  • 「人材獲得が困難さを増していることから、人手をかけないオペレーションモデルを実現したい」。
  • 「製品ラインアップが増え、サポートや保守のための人手とコスト増で悩んでいる。何とかしたい」。
  • 「とにかく、顧客からの問い合わせを減らしたい」。
  • 「ビジネスパートナーとの契約にかかるリードタイムを短縮したい」。
  • 「新人の育成と技術伝承がうまくいかない」。

読者諸氏は、このような組織の経営課題を言語化および認識できているだろうか?


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