〇 無線イヤホンから電子メモ帳まで、100均で買える侮れない「高額商品」4選。
100均ショップに並ぶ製品には、価格が110円(税込み、以下同)を超える「高価」なものもある。中には1500円を超える製品まで存在する。大手100均ショップの場合、ダイソーやキャンドゥ、ワッツなどが高額商品を展開している。今回は100均ショップで買える高額商品の中から、筆者が優れていると感じた製品を集めた。
税込み1100円の無線イヤホン、入門機には最適。
ダイソーで販売していた「True Wireless Earphone」は独立型の無線イヤホン。価格は1100円と100均ショップの製品としてはかなり高価だ。だが、独立型の無線イヤホンを家電量販店や通販サイトで買おうとすると、最低でも2000円前後はする。そう考えると安価だろう。
本体は片側で幅13×奥行き21×高さ26ミリメートル(実測値)と小型。親指の指先から第1関節まで程度の大きさなので、耳につけても邪魔にならない。片側5グラム未満(同)で、重さもほとんど感じない。イヤホンはカナル型で、耳の穴と密着するためか遮音性が高い。周囲の音はほとんど聞こえなくなるので、音楽に没入できる。
また、耳の穴にすっぽりと入るので、首を激しく動かしても外れるようなことはなかった。残念なのは、イヤーピースが1種類しか付属しないこと。耳の穴の大きさによっては、大きかったり小さかったりすることはあるだろう。イヤーピースの内径は4ミリメートル(実測値)程度でほかのイヤーピースも取り付けられることから、カスタマイズして遊ぶのも面白そうだ。
イヤホン側面にはタッチセンサーを備える。右側のタッチセンサーを1回押すと再生や一時停止、2回連続で押すと曲送り、3回連続で押すと曲戻しとなる。電話着信時も右側のタッチセンサーを1回押すと応答できる。左側のタッチセンサーでは1回押すと音量アップ、2回連続で押すと音量ダウン、3回連続で押すとスマートフォンの音声アシスタントが起動する。ただ、タッチセンサーを押した際に振動がないため、押したかどうかが分かりにくい。また、操作時の音声ガイダンスは日本語だが、イントネーションが悪く聞き取りにくかった。
イヤホンケースは充電器を兼ねている。1回の充電で最大3時間動作し、ケースで充電を繰り返すことで最大12時間の再生ができるとしている。ケースの充電端子はUSB Type-C端子を使う。充電ケーブルや充電器は付属しないが、スマホの充電器やパソコンのUSB端子から充電できる。サイズは幅56×奥行き35×高さ29ミリメートル(実測値)と小型で持ち運びやすい。
対応コーデックはSBC(Sub Band Codec)のみ。気になる音質だが、低音や高音がほどほどに鳴り、くせのないフラットな音だと感じる。ただ、どちらも激しい音についてはつぶれしまうように聞こえてしまい、決して音が良いとは思わなかった。ただ、このイヤホンが1100円となれば話は別だ。通勤や通学時などの日常的な音楽鑑賞であれば、これで十分と感じる。マイクの感度が良いのか、自分の会話をよく拾っていた。独立型の無線イヤホンの入門機として最適だろう。
首かけタイプの税込み550円Bluetoothイヤホン。
キャンドゥで購入したBluetoothイヤホン「ワイヤレスイヤホン」は価格が550円。似たようなイヤホンを家電量販店や通販で買おうとすると1000円以上はするので、かなり安価だと感じる。
無線タイプのイヤホンだが、左右のイヤホンがケーブルで接続されており、首にかけて使う。イヤホンの本体は金属製で質感はかなり良い。イヤホンの側面にはマグネットを備えており、使わないときは左右のイヤホンをくっつけて首にぶら下げられる。持ち運びに便利だ。重さは17グラムで、首からぶら下げても重さはたいして気にならなかった。
ケーブルにリモコンを備える。リモコンにはマイクが備わっており、ハンズフリー通話も可能だ。マイクの感度は良かったが、そのせいか声以外の音も多く拾っていたのが気になった。リモコンでは音楽の再生や停止、音量アップやダウン、電話の応答などの各種操作が可能だ。ボタンが1~2ミリメートル程度突起しているので、リモコンを目視しなくても操作しやすい点は良い。操作時の音声ガイダンスは英語。
イヤホンはカナル型で、大中小の3種類のイヤーピースが付属する。耳の穴の大きさに合わせやすい。イヤーピースの内径は4ミリメートル。イヤホンが小さいためか、カナル型であるにもかかわらず耳の奥まで入らず、歩いたときに外れてしまうようなこともあった。大きめのイヤーピースを使うなど、工夫が必要になるだろう。
動作時間は2時間30分。通勤通学に使うには十分だが、仕事中に使ったり、長時間の音楽鑑賞したりするには足りない。充電時間は2時間かかるので、使い方によっては不満を感じそうだ。
対応コーデックはSBCのみ。音は透明感があり高音が響いてよく聞こえる。女性ボーカルの曲を聴くのに適していそうだ。一方で低音がかなり弱く聞こえるため、人によっては不満を感じることもありそうだ。また、指でイヤホンの開口部を押さえても音がかなり漏れる。音漏れもかなりありそうだ。
動作時間や音質で物足りない部分はあるものの、価格は550円で破格の安さ。予備のイヤホンとして1個持っておきたいところだ。
手書きの電子メモパッド、価格は税込み440円。
「タブレット型 電子メモパッド」は何度も繰り返して使える手書き入力の電子メモ帳。黒色のボードに専用のペンで文字やイラストを書くと、緑色の線が描画される仕組み。専用のペンは本体下部に収納できる。消去ボタンを押すと、書いた内容がすべて消えるので、何度も繰り返して利用できる。背面にスイッチがありそれをオンにすると、メモの内容を保持する。
本体サイズは縦178×横115×厚さ4ミリメートル、卓上に置いても邪魔にならない。仕事中などにちょっとしたメモを取るのに便利。重さは68グラムで、持ち運びもしやすい。
税込み770円のBluetooth対応小型スピーカー。
ダイソーで購入した「ブルートゥーススピーカー3」はBluetooth 5.0対応の小型スピーカー。Bluetooth対応の小型スピーカーは家電量販店だと2000円程度が相場だが、この製品は770円と安い。
ブルートゥーススピーカー3は卓上に置いて使う、音が360度に広がるのでリビングや会議室で使いやすい。マイクも搭載しており、通話にも使える。
本体の素材に金属を使っており、質感はかなり良い。サイズは幅45×奥行き45×高さ35ミリメートル(実測値)と小さく、手で包み込める。底面の素材にゴムを使っており、卓上に置いても滑らない。電源端子はmicroUSB端子なので、スマホの充電器やパソコンのUSB端子などから充電しやすい。ただし、電源端子が底面にある都合上、電源を挿しっぱなしにした状態ではスピーカーとして使えないのは不便だ。内蔵するバッテリーはパッケージによると、1時間の充電で3~4時間動作するとしている。
パッケージには「高音質」と記載されているので楽しみにしていたが、決して高音質とは感じられなかった。音は遠くに広がりやすいが若干こもっているように聞こえる。中音域は響いているが、高音や低音はあまり出ていないと感じた。ただ、音が360度の周囲に広がるため、リビングで環境音楽を流したり、会議室で通話音声を流したりするのには便利そうだ。