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雑感録

これがぽ~ちゃんだ その20『MEMORY ALMOST FULL』

 
MEMORY ALMOST FULL(2007 Paul McCartney)

『追憶の彼方に』という、珍しく邦題のついたアルバム。
原題の『MEMORY ALMOST FULL』は、ポールの携帯にたびたび表示されたメッセージなんだと。
このアルバムについては2年前のトピックに書いている通りだが、おさらいしておくと、EMI(Parlophone)を離れ、スタバの新レーベルhear musicからのリリース であり、米アップルとの和解を受けて、iTunes Storeで初のネット配信&先行予約(あわせて既発アルバムの配信開始)が行なわれた。
で、結局スタバで通常版(輸入盤)のCDを買い、iTunesでデラックスエディションをダウンロードという、ほとんど二重買いをしてしまった。
そして、先述の通り、前作から2年という短期間での新作リリースということは、ナイジェルのオッサンがボツにした曲がけっこう入ってるんじゃないかと思っていたのだが、日本盤を買った友人に解説を見せてもらうとやはりビンゴ!
おまけにプロデューサーは『Driving~』と同じモンゴルの不死鳥(古い?)デビッド・カーン。
聴く前から悪い予感が走りまくりだったんで、実際当初の印象も先述の通り。
しかし、しばらく間を置いてから車で繰り返し聴いていると、なんかいい感じになってきたんだよなあ。

01 Dance Tonight
どん、どん、どん、どん、チャンチャラスチャラカ~。全面的にマンドリンをフィーチャした能天気な曲。まあ、年をとったらこういう音楽もありかな、なんて妙に納得してしまった。PVはお化けの館(なんで?)
http://youtu.be/xTNXrkBSp_o

02 Ever Present Past
いかにもアメリカ向け(アメリカの1stシングル)のポップな1曲。単音を鳴らし続けるギターとか、「ホガホガホガホガ…」とか(なんじゃそりゃ?)、なんとなくビートルズ的なものも随所に感じる。PVシャレてます。ぽ~ちゃん踊ってます。おねえちゃんイカしてます。
http://www.youtube.com/watch?v=LoGA4U6J02s

03 See Your Sunshine
なんというんだろう。なんという訳でもないんだけど、サビのドラムやちょこまか動き回るベースなど、細かい聴きどころは満載。「マイハーリズビーリンマードリフォー“ハ”」「ア~イアド~“ハ”」の“ハ”がまたたまらない。聴いてるうちに味が出てくるスルメ系の曲。

04 Only Mama Knows
オイラ好みのハードなロックナンバー。サビへのつなぎの転拍子もカッコイイ。ストリングスで前後を挟んだサンドイッチ形式だが、パンの部分がいささか冗長なのが残念。

05 You Tell Me
得意のアコースティックバラードで、全編ファルセット。しかし、ちょっとベタ過ぎかな。

06 Mr Bellamy
のっけからスタラカスタラカターンと、ちょっと10ccっぽい(?)、ヘンテコかつユニークな曲。あの低音ボーカルはポールなんだろうか? 詞はヘザー・ミルズを当てこすったものという話もあって、別にどうでもいいんだけど、前々作では愛しのなんとかなんてやってたのにねえ…。

07 Gratitude
『FLAMING PIE』の『Souvenir』みたいなソウルフルなゴスペル。『Souvenir』にあった憂いがここにはないのが惜しいが、まあ、感謝の歌なんだからいいか。

08 Vintage Clothes
軽やか爽やかこのアルバムのハイライト的1曲。どこが主旋律か分からん『No Words』的なコーラスも素敵。ドラムも異常なくらい張り切っている。ちなみにここからメドレーになっているが、メドレーにする必然性はあまり感じないんだけどなあ。ルートに落ちないエンドレス系の曲で落としどころに困ったかなんて邪推したりして…。

09 That Was Me
オーソドックスなアコースティックロックンロール。4ビートのベースや楽しげなコーラスはいいんだけど、後半のシャウト部分は、いささか無理を感じる。さすがに年のせいか。

10 Feet in the Clouds
地味だけど味のある曲。さりげないストリングスの使い方やアカペラ調のミドル、ちょっとヘヴィなラストもイカしてる。「ベリベリベリベリベリベリ…」のベリの連呼も『Press』のそれよりはるかに効果的(回数も多いしね)。

11 House of Wax
なんか、関係ないけどホーンテッド・マンションというか、ホラーっぽい異色の曲。恐怖のつやつや館? 力み方が尋常ではない。

12 The End of The End
ビートルズの最後は『The End』で締めくくったけど、この時すでにsixty-fourを過ぎていたポール、『The End of The End』で何を締めくくろうとしたんだろう。

13 Nod Your Head
よくやる締めの後のオマケ。この歌いっぷりも、ちょっと辛いものがあるぞ。

***デラックス・エディション(限定盤)ボーナストラック***
14 In Private
パーカッションとアコースティックギター、歪ませたEギターのインストロメンタル。次の曲まで続けて聴くと、なんか長いイントロのようにも聴こえる。

15 Why So Blue
途中の転調でガラッと曲の雰囲気が変わる複雑な曲。

16 222"
変拍子に元プリンスみたいなボーカル、いろんな楽器で繰り返すリフ。The Firemanでやった方がよかったんじゃないかな。

つづく
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