ループアンテナ用 4:1平衡バラン
作成 その1
「良く飛んだアンテナ」の記事で紹介した18MHzデルタループアンテナに使用した「4:1平衡バラン」です。
回路図
作成
FT114-#43を2個使って、耐熱線を各々に5ターンです。
プラスチックケースに収納、水道用シールテープで防水しました。
100W出力で18MHzデルタループアンテナに使用していた時は、SWR=1.3前後でした。
測定
このバランは1994年に作成したもので、今回改めて測定してみました。
200Ωダミーをつなぎ、アンテナアナライザーで測定
1.8MHz~28MHz=SWR1.0~1.1
50MHz=SWR1.25
実験
優秀な測定結果が出たので、邪道ですがロングワイヤー(9.5m長)につなぎ、トランシーバー内臓チューナーで実験してみました。
100W出力で1.8MHzと7MHz~50MHzはSWR=1.0~1.3
3.5MHzはSWR=1.5とマッチングは取れるのですが、出力を30W以上にするとチューニングが外れます。エレメントが短く電圧給電か、回り込みが原因と思われます。
平衡バランはやはりループ用ですね。
作成 その2
先日、WURTH ELEKTRONIK番号788-0143のフェライトリングを見つけたので2個購入。大きさは61×35.5×12.7mm。データシートでは200MHzまでなら使えそうです。
しかし、AL値が不明なので、7ターン巻きのL値を測定してAL値を予測。結果、AL値は630前後、フェライトコアFT240#61相当と推測しました。
4:1平衡バラン作成
最初、耐熱線AWG18をバイファイラ巻き6ターン×2段直列で作成しましたが50MHzのSWR高くなりました。
6ターン×2段直列=計12ターンのもの
そこで1ターン減らし、5ターン、2段直列=計10ターンにして、ケースに重ねて収納。
5ターン×2段直列=計10ターンのもの
測定
200Ω負荷でSWR測定
1.8~28MHz=1.0
50MHz=1.2
これは使えそうです。
50MHzのデルタループアンテナに挑戦するときまで取っておくことにしました。
続き
トランシーバー内臓アンテナチューナーを使ってロングワイヤーで多バンドにQRVができないかと“4:1”、“9:1”の「ununバラン」をたくさん試作しましたので次の機会に書きます。