今回はチョイと食の話題から離れます。
ある日、いつも行くお蕎麦屋さんでオーダー品を待っている時、目の前に置いてあった『長野県の観光マップ』なる物を広げて見ていた。
善光寺、野尻湖、志賀高原、松本城、諏訪湖、軽井沢・・・・・
『ん?んんんのん?』
なに?どういう意味?
【日本で一番海から遠い地点】の表記が。
「え?北海道の真ん中では?」
「え?長野県にあるの?え?」
同席していた仕事仲間と早速スマホでググると・・
「おー!佐久市のHPにも紹介されてるね」
「その地点まで行った証明ができる写真を送れば、到達証明書が送られてくるらしいよ?」
「面白そうじゃん!行ってみようよ?」
「でも、ちょっとした登山みたいよ?こんなオヤジらで大丈夫かね?」
友人「大丈夫!オレ、普段からウォーキングしてるし!」
ナント安易な・・・・
「んじゃ今度の休みに行ってみよかぁ~?」
【到達不能極】⇒Wikipedia参照
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E5%88%B0%E9%81%94%E4%B8%8D%E8%83%BD%E6%A5%B5
大袈裟な表現の単語ですね(笑)
てなわけで!
目標の場所は山の中。住所、番地など無いに等しいので、
北緯 36度10分36秒
東経138度35分1秒
標高1200mのココです。
雨川ダムあたりまでは車で行けます。
車を止めてちょっと歩くと、
なんとなくこの辺がスタート地点なのかな?
気合を入れて
「では行ってみますか!」
え?1,800m?
え~?まだそんなにあんのぉ?
まあ最初はこんな感じなんです。
ゆっくりと歩いて、美味しい空気を吸いながら。
ちなみに持参物は、
おにぎり2個、飲料水1L、タオル、をリュックに入れて、
装備は、
トレッキングポール(新調・セカストで新品800円 笑)、ハイカットスニーカータイプのフェルト底スパイクシューズ(釣り用)、手袋、熊避け鈴、笛。
しゃべりながら進めていくと・・・
まあ、約半分。
この辺までは普通に来れました。
この看板はやたらとあります。
長野県ですから、まんざら脅しではないでしょうね。
あと700m!
ひゃ~~!
だんだん厳しい斜面になります。
以前はこの登山道ももう少し整備されていたと聞きました。
2019年の台風で壊れてからは修復されていないらしいです。
その感じは風景からも感じ取れます。
普段の運動不足をイヤってほど思い知らされます。
ハァハァハー
心が折れそうになる頃、絶妙なタイミングで出てくるこの数字も残りが、
100m!
疲労感が薄れ達成感が湧いてきます!
もうすぐそこだ!
【そこ】ってどこだ?
何があるんだ?
そして ついに!
あーーーーーー!
あれだーーーー👉
着いたぞ着いたぞ!
このポールがソレなのかと思って、抱きついて写真を撮ったりしていましたら・・・・
友人が、
「あ!!ここだよ!これだよ!」と!
その今日一番肝心なモノは、落ち葉の下に隠れていて、危うく「到達せず」後にする所でした。
海までの距離(海岸線までの球面距離)
1.静岡県富士市田子の浦港まで 114.853km
2.新潟県上越市直江津まで 114.854km
3.神奈川県小田原市国府津まで 114.861km
4.新潟県糸魚川市梶屋敷まで 114.866.km
面白い事に上の赤字の数字をよく見て下さい。
どこの海岸線までもほぼ同じ距離です。
そういえば数週間前、直江津の海で釣りをしたな?(当ブログ参照)
この数日で海から一番離れた移動をした国民はたぶんこのオレだろう!
などと考えて下山した。
追記
下山途中に友人が木の根につまずき転倒してしまった。
地面に向けて出した手に軽い怪我した。
不幸中の幸い、帰りで良かった。
その友人、座って自分のリュック内をゴソゴソと。
中からトイレットペーパーを出して血を拭いていた。
「え?それ持ってきて山登ったの? 野グ〇するつもりだったの?」
後日、この車のキーホルダーの入った写真と、ポールに抱きついている写真を佐久市に送ったら、
こんな丁寧な素晴らしい証明書が送られてきた。
子供のころからこのテの厚紙に金のフチがあり【〇〇状】【〇〇書】と書かれた紙とは縁遠かったワタシには十分過ぎるご褒美。
良い思い出が出来ました、佐久市に感謝です。