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2018年に米国で自転車ヘルメットの安全性評価が開始される件

IIHS(米国道路安全保険協会)の調査研究によると、


アメリカのサイクリストの交通事故死者数は年間817人。


交通事故死者数全体(歩行者や自動車を含めたもの)の約2%を占めているらしい。

さらに、IIHSによると
『サイクリストのケガはヘルメットを着用することで頭部の外傷確率は50%、顔や頸部の損傷確率は33%低減すると推定』だそうな。

『頭部の外傷確率50%低減』ってがどのくらいなのかわからないけど、
ウチの長男は高校生ながらヘルメットを着用して自転車通学していて、着用していたおかげで、去年交通事故に遭ったときも頭部は守られ、軽い打撲程度のですみました。
やっぱりヘルメットは頭を守るために大事なアイテムですねぇ。

米国は世界で初めて自動車の安全性能評価を始めた国。
だから、安全性に対する意識ってどの国よりも高い。と思いきや、意外と自転車に乗る時にヘルメット着用の法令義務は無くて、州法としてわずか21の州とコロンビア特別区のみ、子供に対して着用義務があるくらい。



ちょっと日本よりも意識あるかなーってレベル。



そのIIHSは、2011年からバージニア工科大学と協力して『スポーツにおけるヘルメットの安全性』について研究をはじめ、来年2018年には自転車のヘルメットがどれくらい頭部保護性能を持っているのか、脳震盪や頭蓋骨骨折に対する保護性能について数値化して、各メーカーの自転車ヘルメットを商品毎に5つ星格付けランクとして公表していくそうだ。



これは面白い取り組み。

これまで自転車のヘルメットの安全性といえば、日本だと「SGマーク」を取得していたり、JCF(日本自転車競技連盟)が公認/推奨するくらいで、海外だとアメリカのCPSC(米国消費者製品安全委員会)やヨーロッパのCEマークだったりと、どちらかといえば『商品の品質が安定していて問題ない』という品質保証みたいなものであって、頭をどのくらい守ってくれるのか分からないから『なんかよくわからない団体が、安全だと言っているから安全なんだろう』とか『なんかカッコイイし、なんか安全そうだから』という漠然とした物差しでヘルメットを選んでいました。

実際にヘルメットが外部からの衝撃をどのくらい吸収してくれて、どのくらい頭部保護性能を持っているのかについてはユーザーとしてはわからず、せいぜいメーカー独自で試験をしていることが広告やホームページで公表されていれば、優良なヘルメットメーカーかな。というくらい。


(OGK Kabutoのホームページより)


それが今後は同一の実験条件、同一の評価方法で横並びされるようになる。

ユーザーの視点で考えれば、より安全性の高い商品が選べるし
メーカーの視点で考えれば、より安全に作らなければユーザーに買ってもらえなくなるわけです。

こういうアセスメントによる第三者評価によって、例えば自動車は50年でものすごく衝突安全性能が向上しました。
2009 Chevy Malibu vs 1959 Bel Air Crash Test | Consumer Reports


おそらく、自転車のヘルメットも同じ道を歩むことになるんでしょうね。

ちなみにヘルメットの評価としてはアメリカンフットボールのヘルメットアイスホッケーのヘルメットの結果が既に公表されています。

いいぞIIHS&バージニア工科大学。


ただ、あまりに安全性を重視すると、デザインが損なわれてしまうことが心配。
自動車も歩行者保護のためにボンネットは高くなり、ドアパネルは側面衝突のために太っていて、
大きく、丸みを帯びた車になっていきました。

自転車ヘルメットは将来どんな形になっていくんでしょうね。

OGK KABUTO(オージーケーカブト) ヘルメット REZZA (レッツァ) マットブラック M/L
OGK KABUTO(オージーケーカブト)
OGK KABUTO(オージーケーカブト)

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