「感覚統合」
アメリカの作業療法士、A.J.エアーズ博士によって考案されたもの。
自分の体を使ったり、道具を使ったり、人とコミュニケーションを取ったり…私たちは、無意識のうちに周りの環境とうまくかかわっています。これは脳に入ってくるいろいろな感覚を、うまく整理したりまとめたりすること→感覚統合がうまくいっているためです。
自転車も感覚統合が上手くいっているから走ることができる。
風、気温、風景、音などの環境、
自転車のタイヤから伝わるロードノイズ、
コーナーを曲がる時の重力の変化を感じ、
下りでは安全な速度で走れるよう、手でレバーを握る力をコントロールし、
そして、上りでは力強くペダルを踏み込む。
富士ヒルクライムまで残り3ヶ月。
今、私の課題は脚力の左右差を無くすことである。
約1年前、脳梗塞で左半身が麻痺となり
医師と作業療法士のおかげで日常生活を過ごせるまでに治癒したが
今でも左側の動きは右に比べて劣っている。
今日も羽黒山でヒルクライムの練習をしてきたのだが、
10%を超える急斜面に入ると、途端に右脚に頼ったベダリングになってしまう。
感覚統合が十分に成熟していないと情緒面、対人面、学習面、言語面など問題が起こってくるというが、この体の動かし方の左右差というのも「思ったように行動できない」ことの一つだと強く感じる。
帰宅後、パワーメーターで自己分析。
羽黒山の区間を重点的に確認した。
30秒平均のグラフを見ればお分かりいただけるだろう。
緑色の点群がパワーバランス。
時間軸でみても中央付近にある緑の点線から下、つまり右脚に集中している。
ペダリングパワー(赤色の線)が200Wを超えると顕著だ。
この問題は、筋力が劣っているというより脳からの信号が劣っていることで生じていると感じる。ペダルを踏み込む力を生み出す神経伝達的な何かが少し足りていないような…。
このくらいの斜度であれば、このくらいの脚力を出す。そういう力の出し加減が上手くいかず、ちぐはぐなペダリングとなっている。感覚統合が上手く行っていないと思うのだ。
繰り返し時間を掛けて左脚の経験を積んでいく。
リハビリを繰り返すしか改善方法はないだろう。
気温が低いせいか、ドリンクボトルを忘れてしまい
久しぶりに羽黒山の自販機でジュースを購入。
鬼滅缶のコーヒーと悩んだが、フルーツジュースで喉を潤した。