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spacevision

Mt.富士ヒルクライム、無事完走。

去年の今頃は、まだリハビリ病院に入院していた。

リハビリのスキマ時間を利用して、エアロバイクにまたがる。
壊死した脳細胞が持っていた”左半身の動かし方”を、他の脳細胞に再学習させる。頭の中で体を動かすイメージを持ちながら、少しずつペダルを回す…。
小さな変化に喜びを見出して、地道にコツコツと運動機能を改善させていた。

そうそう、去年はmt.富士ヒルクライムが中止となり、
代替イベントとしてバーチャル富士ヒルがあったんだっけ。


それからリハビリ病院を退院。
(介助なく日常生活を過ごせる嬉しさ!)
ロードバイクも平坦路でのシッティングから始まり、
最近では近所の羽黒山でダンシングして登れるまでになった。

とはいえ、まだまだタイムを狙うほどの脚力には程遠い。
そもそも医師から筋トレ等、負荷の大きな運動は禁止されている。
(血圧を下げる薬に加え、血液をサラサラにする薬を常用しているため、無理は禁物)

おそらく、もう二度とアマチュアレースの最高峰、ツールドおきなわに出場することは無いだろう。だが、国内最大規模のヒルクライムレース、mt.富士ヒルクライムなら、エンジョイ勢として参加すれば体の負担も少ないはず。

3ヶ月に一度の検診で思い切って医師に富士ヒル出場を相談してみた結果、長時間の有酸素運動であり、血圧が上がるような短期間の高負荷を避ければ問題ないとのこと。

こうして、コロナ禍でのサイクルイベント開催への興味と、富士ヒル完走を目標に出場を決めた。結果的にチームメンバーを巻き込む形となってしまい申し訳ない。でも非常に心強く、例年通り楽しい富士ヒルになった。


Indyさんのストイックな減量の話と、KO_HORIIさんのパワーウエイトレシオの話など、話題は尽きること無く、とても楽しいレース合宿になった。私の完走目標と、二人のフィニッシュタイム目標。それぞれが掲げた目標は違えど、ひたむきに努力を積み重ねてレースに出場する思いは同じはずだ。(それにしてもシルバー&ゴールド獲得おめでとうございます!)


私の完走目標は無事に達成。
しかも一度も足着きせず、2時間を切ってのゴール。

大したスコアじゃないが、十分満足している。


走行中、こんなに顔を上げて走ったことはなかった。
雲の切れ間から時々顔を覗かせる富士山と、富士吉田の麓の景色は一生忘れないだろう。



結局、コロナ禍における正しいイベントの在り方ってなんだろう。

2021年のサイクルイベントの多くが開催を中止している中、
富士ヒルクライムは開催が出来たのは何故だろう。


見る人が見れば、密に感じるかもしれない。

参加に当たり、健康状態チェックシートに2週間分の体温を記入した。
会場入り口で検温、レース開始の直前までマスク着用もあった。

速報リザルトによると、今年の出走者数は4726名だという。

フィニッシュ後の混雑具合も気にならず、また下山の待ち時間も15分程度。(約10000名が参加した2017年は山頂が大混雑で阿鼻叫喚地獄だった。)人の流れが非常にスムーズだったことも、運営の感染拡大防止対策が徹底していたと感じる。イベントの規模としては5000名が丁度いいのかもしれない。

来年の富士ヒルクライムも楽しく参加できますように。

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