火花
又吉直樹/ 文藝春秋
あらすじは、
お笑い芸人二人。奇想の天才である一方で人間味溢れる神谷、彼を師と慕う後輩徳永。
笑いの真髄について議論しながら、それぞれの道を歩んでいる。ある時、神谷は徳永に「俺の伝記を書け」と命令された。
第153回芥川賞受賞作。
又吉さんが小説を書いていたことは、知っていたけど、当初は全く興味がなかった。
芥川賞にノミネートされた時も、受賞することはないだろうと思っていたけど、結果はめでたく受賞。
それで、どんなものか読んでみたのが、きっかけです。
表現が、ちょっと理屈っぽいところはあるけど、登場人物の心情表現はなかなかのものだと思う。たぶん、又吉さんか近い人が経験していないと書けないと思う。これを想像で書いていたのならすごいです。
これだけのもの書いてしまったら、次回作は苦労すると思います。
予想外に良い出来でした。
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きょうのできごと、十年後
柴崎友香/河出書房新社
あらすじは、
十年前、正道の大学院進学祝いに居合わせた男女。
再び、中沢のお店が5周年記念パーティーを行うということで、それぞれの時間を生きた彼らは、30代になり今夜再会する。
『きょうのできごと 』の続編というとこですが、前作の感じを損なわずに描いている。
変わったようで、変わってないところは、リアルだなあと思う。
しかし、柴崎さんしかり森見さんしかり、京都という街の描き方が絶妙。
柴崎さんは、このさらに十年後も書いてみたいと言っていたので、それがもし出るならまた読んでみたいなあと思う。
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