ウッチャンのBC日記(改)写真日記

還暦過ぎのおっさんの日々の日記です

2021.02.21 野塚岳西峰BC '20~'21*22

2021-02-24 | バックカントリースノーボード
近場ではどこも天気悪そうだ。
晴れる見込みのありそうな、積雪も少し増えた野塚峠にいって見ることに。

到着時は晴れそうなダメそうな感じ、先月の天気に似ていた。
ということは今日も天気は期待できないか?

とりあえずは行ってみようと準備をして出発しようとしていた。

P帯で写真を撮っていると、見慣れた車が入ってきた。
なんとhidekinさんだった。

今日は偶然。
考えることが似ているようだ。
なんとなく嬉しくなる。

hidekinさんが出発した後、改めて写真を撮っていると、hidekinさんの姿がすでに見えなくなっていた。








一緒に行こうと思っていたのに、なんちゅう速さだ。
その後も全然追い付かない。
これじゃ同行しているとはとても言えない。
恐るべしhidekinさん。
ちょっとは待っててよ~!

川はかなり埋まっていた。
先月より全然楽になっていた。
だが、雪面はずっと硬め。
この先も柔らかくなりそうな気配がない。

川のカーブを過ぎたら、先を行くhidekinさんが見えたが、はるか先に行っている。




西峰とコルの二股下の急斜面を登ると二股で待っていてくれた。
今日はhidekinさんも直に西峰に行って見るそうだ。
だが雪面は硬い。
クランポンが良く効いているが沢を直登では登り切れない。








hidekinさんはかなり無理して登っていたようだが、厳しくなって疎林に逃げたようだが、自分は無理せず早々に疎林に逃げた。

疎林に上がって見えたものは、まさかのガリガリ斜面だった。
風でぶっ飛ばされ波うち、ところどころ氷化している。

クランポンでも登っていけない。
安全なところでシールを剥がしシートラ、アイゼンに換装。
まさかの樹林帯の下部でアイゼン、シートラに。

とにかくhidekinさんの逃げたところまで行きたい。
バリズボでへえこらしてると、すでにhidekinさんが滑ってきた。

声をかけると「もう帰るから」と、そして「あんまり無理するんじゃないよ」と言われた。
今日は無理しようにもどうにもならん状態。

自分も沢に下りられるラインから沢に下りた。



沢の中は登る分には堅かったが、滑るにはまるで締まったゲレンデのようで、自分としては嫌いではない。



さすがにエッジを立ててカービングまがいの滑りは出来ないが、そこそこ楽しめた。











帰りは止まらずに楽にP帯まで。

本日の西峰は先月のバフバフの山と同じ山とはとても思えないほどだった。

ではでは!




2021.02.20 労山熊見山BC '20~'21*21

2021-02-21 | バックカントリースノーボード
ハルカのBC練習のために、労山熊見にお付き合いをというオサムからの連絡あり。この日も天気が微妙なため、行き先は決めていなかったので快諾。

P帯に到着するも、やはり天気はパッとしない。
雪はいくらか積もっているようだ。

出発前に話をしている段階で風が強くなってきた。

先行者が出て行ったので、我々も出発することに。



思いのほか雪がある。
流石に重めにはなっているが、期待はできそうだ。



雪も降ってきて、強風と相成ってちょっと先から真っ白だ。
それでも行けるところまで行ってみることに。

所々うねっている。
風が強かったようだが、雪の薄いところは下はガリガリ。




とりあえずは樹林帯を越えなければ・・・

樹林帯を越えた時点で、この先さっぱし見えん。
雪も止まんわ、風も弱まる兆しなし。




「もうこっから落とすよ~」






深いところもあったよ。



と思ったら、仲良く転がってた・・・


ちょびっと登り返して、P帯目指して2本目行きます。












斜度がないのと、重めの雪だが労山熊見ではいい方(樹林帯では・・・)


吹き溜まりに気づかず、突っ込んでぶっ飛んだ!



胸まで雪あったんだね・・・


下の方はいい感じ。



終了。


物足りない感はあるけど、天気がこれでは・・・
視界さえあれば、青木ゲレンデはかなり良かったかもしれない。


少し見ただけではなかなかわからないが、BCの滑りのアドバイスは後日に。

ではでは!



2021.02.13 東岳BC ’20~'21*20

2021-02-14 | バックカントリースノーボード
タカシが繁忙期に入るため、厳冬期のタカシとのBCは今回が最後。
タカシの希望をできるだけ聞いてやりたい・・・

でっ、希望は「東岳」
天気もまぁまぁのようなので、決行することに。

りょーたろーにも同行依頼があったため、不安そうだったがサポートを約束して同行することに。
折角なのでhidekinさんにも声をかけた。
快く賛同。

ちょい早めに大雪防災ステーションを出発。
真っ暗な中、長い長い林道を行く。
二股まで約8㎞ある。
さほどラッセルもなく快適林道ハイク。
二股まで来ても東岳上部は厚い雲に覆われていた。





二股から右に折れ、赤岳第3雪渓目掛けて登っていく。
いつまでたってもラッセルは無し・・・
雪面は硬くクランポン装着で行く。





「まずいなぁ~ 今日は滑れないかも?」





正直みんなどの程度真剣に受け止めていたか?
自分は何度もここ東岳で悲惨な目に合っている。







だが天候も微妙だが、みんなやる気は満々。
最悪は自分が先導することを決意していた。




第3雪渓を登り切った時点では雲が抜けそうな気配があった。
楽観視してはいけないが、少しの希望はあった。





ここまで来てやはり風は強い、強風の類だ。

東岳を回り込んで、雪面が出るところまで下りて、セットアップ&天気待ち。










太陽が出ることもあるが、ドロップするまで行かない・・・

今日も時間だけが過ぎていく。

今日も
「皆の衆、覚悟は良いか?」





シュカブラで硬い雪面を行く。
早くから今日は滑りは捨ててくれと告げ、安全に帰ろうと確認した。

自分が先導して真っ白な中を少しずつ刻んで下りていく。
視界がなくなると待機して、視界が少し出たらまた刻んでを繰り返して滑って
いく。





先導者がいると、後からがわかりやすくなるためだ。
そして、状況を伝える。

雪面はやっとエッジが効くかどうかのマジでヤバい状況。
真っ白時はほぼホワイトアウト状態。

滑落してルンゼの岩場に衝突でもしたらシャレにならない。

振り返ると上にいるみんなが見える。
上部は時より雲が切れているが下はまるで見えない。
温度上昇のせいなのか?ガスが滞留して一向に好転しない。

このままでは、硬い急斜面にへばりつているみんなの体力が持たない・・・
なるべく木のある方へ来るように誘導。
木が見える方が距離感をつかめるからだ。
最悪木にしがみつくこともできる。

この先、1番の急斜面でルンゼの門辺り。
ここを安全に突破出来れば、斜面はまた広くなり滑落しても安全率は急速に
上がる。

今度は岩場近くに寄り距離感を把握して下りていく。
周りに目標物がないと、平衡感覚がなくなり転倒する可能性が一気に上がり、滑落の危険性も一気に上がるため。

門近くの急斜面に指しかかって、雪が緩みエッジがある程度効くようになったのは不幸中の幸い。
無事に急斜面を通過。
みんなに雪面状況を伝えた。
おまけに視界も回復して門の下でみんなを待つ。

みんな無事に下りてくるのが見えた。
マジで良かったと思った。

自分は何度かこんな状況も経験してるし、滑落も経験している。
みんなは相当ビビったのではないかと推察される。


まだ残りも長い。
「さぁ皆さん、行っちゃってくださ~い」

たいして良くない斜面だが天国のように感じる。
たぶんみんなもそうだろう。





最後は陽も射して、りょーたろーと自分は東岳でカービング大会になったのはご愛嬌。







帰りは来たトレースを、V字で上がったり漕いだりしてノーシールで帰ってきた。
りょーたろーも板を外したり、付けたりして結局担がず漕いで帰ってきた。
かなり疲れただろうが頑張った。

天気も滑りもダメだったが、それ以前に今回のBCは、りょーたろーにとっては初の本格的BCだったろう。
彼のこれからのBC活動のスキルアップに貢献できたのではないかと推察する。

とにかく、悪天候、修行の滑りを共に乗り切ったことで仲間の大切さと絆がぐっーと深まったのでないかと、改めて感じた1日だった。



2021.02.11 ニペソツBC '20~'21*19

2021-02-12 | バックカントリースノーボード
過去の負傷撤退からどうにもトラウマ的な山・・・ニペソツに再チャレンジしてきました。

事の始まりは、タケノコ山で会ったある方からのお誘いからであった。
タカシも自分がトラウマ的に避けていることはわかっていたみたいだ。

「是非行くときは声をかけて欲しい」というあの方の熱意に絆され、タカシと一念発起して決行することにした。
いつまでたっても行きそうにない自分を、タカシは歯がゆい思いを数年していたかも知れない。

あの方からの誘いに、今は自分1人ではない。
みんなで行けばあの「デルタルンゼ」を滑れるような気がしてきたからだ。

あの方に連絡するも、諸事情で残念ながら行けないとのこと・・・一気に拍子抜けしてしまった。
まずもって残念・・・

だがタカシはやる気満々。
おまけにタツも話に乗って来た。

これはもう行くしかないか!




幌加ダムからヘッデンスタート。
前回は災害前だったのだが、すっかり林道の災害復旧工事はとっくに完了していたようだ。林道自体は何も支障はない。ただ長いだけ・・・






川に入っても前回よりは渡渉などの問題は少ないような印象だった。

とはいっても、アドベンチャーワールドにようこそなのだが・・・







反対に上流部の方がえぐれや倒木が酷くなった印象だった。







平均的なルートで川から離れ樹林帯を進み、ハーフパイプ的な沢を詰めて、デルタルンゼ目掛けてトラバる。



















天気と相成って真下から眺める東癖は圧巻だった。

デルタルンゼも下から見ると崖しか見えなかったが、やっと来たこのチャンスに身震いすることを抑えきれない。

ここもやはり絶景だ。

いざデルタルンゼの登りになると、雪が深くて足場が確保できない。
ほぼ這いつくばって登っていくのだが、めちゃめちゃ進まない。






体力は削られ時間ばかりが過ぎていく。
あれだけいい天気だったはずなのに、やっとの思いで登りあげた時には周りは真っ白け・・・







天気も時間も無理だと判断して、残念ながらピークは断念した。
稜線上は爆風で体温が一気に奪われる。

振り返るとデルタルンゼはまるで見えなかった。しばらく天気待ちをしたが、かなり時間も押している。気温的に長い時間の待機は無理だ。

「皆の衆!覚悟は良いか!」

うっすらとデルタルンゼの中が見えた時にドロップした。




硬くはないので安心だが、視界が悪いのとスプレーで前が見えないために自分の思うライディングには程遠かったが、念願のデルタルンゼ滑走を遂げた喜びは十分にあった。

思ったよりは全然急ではなかった。
あれだけ苦労して登っても滑りはあっという間・・・これがBCなのだが・・・

広い尾根をニペをバックにクルージング。
樹林帯を行けるところまで滑って、シールでトコトコ川を帰る。

途中、テン泊装備の2人に遭遇。
明日は多分いい天気だろう。

長い長い林道を帰る頃には暗くなってきた。




2021.02.07 十勝幌尻岳BC '20~'21*18

2021-02-09 | バックカントリースノーボード
前々から狙っていた「十勝幌尻岳」にとうとう挑む日がやってきた。

今回で自分は2度目となるのだが、タカシとタツは初、期待と不安に包まれているだろう。
自分がいるだけで彼らにはあまり心配はないのかも知れない。
なんせここをピーク直下から滑った経験があるのだから。

ヘッデンで出発。





といっても、前回は災害直後で林道は崩壊、除雪は最終民家までだったが、今回はオピリネップ林道まで除雪してあるし、その先も除雪が入っている。
災害の復旧工事か新設の対策工事が行われているためだろう、楽に出発。
(このことも情報を得ていた)





今回は川の様子を見ながら、ほぼ夏道で行くことにしている。
当然尾根に取りついてからの登りがきついのを十分承知の上で。
なぜなら、前回の稜線に続く果てしなく感じる雪庇を行くのはどうにも心が折れるからだ。
川から行くことにより、どこまで滑れるのか?
帰りの渡渉もわかり楽だろうという判断の元に。

案の定、板を外しての渡渉は1回のみ。
板のままの渡渉が1回と意外に心配することはなかった。
そして最終の滑走場所まで把握したあと尾根に取り付いた。






ラッセル自体はさほどではないが、雪がフレッシュというか結晶がバリバリ残っているためにシールが滑り、ズリズリしながらの登行となる。
上に行けば行くほどサラサラというよりフワフワな雪質となっていた。









今回は雪庇が思ったほどは大きくなく、取り付いた尾根からも容易に乗り上げることができた。
さすがに稜線に上がると風があり、一気に寒くなった。
それを予測して稜線に乗る前に耐寒装備をして上がった。




行けるところまでクランポン装着のシールの予定だったが、すぐにシートラ、アイゼンに換装。














板を担いでピークに立った。
どうせ最後は担がなければならないからだ。





期待していた日高の山並みは今回もお預けのようだ。
さっぱり周りは見えなかった。前回よりも眺望はなし。

心配事はそれよりピーク近辺の雪は異常に硬い。
風を避けるためにピーク直下の雪庇の横に隠れたが、アイゼンでなければ下りて行けないほどだ。

前回のことを考えれば、ほんの少し落とせばすぐにバフバフになるはずだが、視界が悪く全く雪面を捉えることができないので正直心配になった。
みんな自分を信じてここまで来ているからだ。

責任を持って自分がファーストを行く。ダメならすぐに伝えるためだ。
だが、ほんの数メートル落としただけでバフバフになった。

「大丈夫そうだわ!」




正直ホッとしたのが本音。
自分だけならどうにでもなるのだが、タツのことを考えると・・・
タカシは自分と鍛えているから心配はいらないが・・・







バフバフ、サラサラ、まるで雪に羽が生えてるように舞い踊る。
へたしたら前回よりもさらにいいようだ。




舞い上がる羽雪で前が見えなくなり、ゴーグルの雪を払うのに忙しい。





みんなも喜んでくれたようだ。
良かった。

広くはないので、雪が舞い上がりすぎたら安全運転を強いられるけど。

最終地点まで滑走してみんな満足そうだったのがなんとも嬉しい。
タツがもう足がパンパンだという言葉を聞いて、密かに「自分もパンパンなんですけど」と聞こえない程度に呟いた。

標高差約1,000m。
滑った感が半端ない。
登りも含めてやりきった感も半端ない。

タツに雪が舞い上がりすぎて、息が苦しくなかった?と聞いたら、苦しくなったと言っていた。

ねぇ嘘じゃなかったしょ!

シールを貼って川をトコトコと林道に出て自動運転で車まで戻る。

天気はいまいちながら、良き冒険チックな1日となった。